ここでは、WW2のドイツ軍が使用した対戦 車兵器、パンツァーファウストクラインを展示しています。
  
はじめに

今回は、GAMSマーケット2のサムズミリタリ屋のブースに展示さ れていた、世界初の使い捨て対戦車兵器”ファウストパトローネ I”(別名パンツァーファウスト30・クライン)を紹介する。
本コンテンツを制作するにあたり、貴重なアイテムを取材させて下さったサムズミリタリ屋 のオサム社長に感謝の意を表します。

   
GAMSマーケット2の展示から
   
ファウストパトローネとパンツァーファウスト
 
写真上:パンツァーファウスト60
 
写真下:ファウストパトローネ I
ファウストパトローネとパンツァーファウスト
 
ファウストパトローネ Iは、後に採用されたパンツァーファウストシリーズの先駆けになった、使い捨ての個人用対戦車兵器で、大型の成形炸薬弾を撃ち出す事が出来る無反動砲の一 種である。
 
後のパンツァーファウストシリーズ同様、射程距離を形式名称に入れた”パンツァーファウ スト30クライン”と呼ばれる事もあるが、当初はファウストパトローネと呼称されていた。
(”クライン:klein ”は、小型の意味で、後のパンツァーファウスト30:Panzerfausut 30との区別の為に付けられた。)
 
実戦配備は1943年6月頃からで、主にフォルクスヴァーゲン製作所や、HASAG社で生産された。
 
ファウストパトローネ I

これは2001年10月に行なわれたGAMSマーケットの会場で、サムズミリタリ 屋の展示ブースにあった物を取材させて頂いた。
 

 
データ
 
射程距離 :30m
 
総重量 :1,475kg
 
弾頭重量 :0,68kg
 
弾頭直径 :100mm
 
初速 :30m/秒
 
貫通性能 :命中角30度で140mm 
 
ディティール
 
ファウストパトローネ Iの弾頭部は、これ以降のパンツァーファウストの弾頭と、形状、 大きさともに異なっている。
 
ファウストパトローネでは、弾頭重量が0,68gであるのに対し、パンツァーファウスト シリーズでは、弾頭重量は3kgになっている。
ディティール

弾頭部には291・mog・44とWaA(ヴァッフェンアムト)のスタンプがあ る。
 
2段目の”mog”のスタンプは、Deutsche Sprengchemie, Moschwig plant、”44”は製造年が1944年である事を示している。

ディティール
 
写真は、弾頭部と発射筒の接続部を写した画像であるが、サイトを起こした状態なので、発 射筒の切り欠きと安全ピンを入れる為の金具がはっきり見えている。
 
安全ピンやサイトの関係のディティールに付いては、パンツァーファ ウスト 30のコンテンツを参照されたい。
 
ディティール
 
写真が前後するが、これはサイトを起こしていない状態を示している。
 
スプリングが入れられたボルトケース部、発射ボタン、安全装置を備えたボルトの関係と取 付け方に注意。
 
ディティール
 
これはサイトを起こした状態を示す。
 
写真には弾頭基部のリングが写っているが、実際には発射筒内に収納されている棒状のパー ツに、折り畳まれた板バネ状の翼が付けられていて、射出後に翼が開く事で弾道を安定させる構造になっている。
ディティール
 
ファウストパトローネ Iのサイトは、30mのみの固定サイトで、初期のパンツァーファウスト30に発射機構と共に継承された。
 
照準は弾頭部の上端と、サイトの穴を合わせるだけの簡単な物であるが、発射された弾頭の 初速は30m/秒と遅いので、戦車が横方向に移動中の場合は偏差射撃が必要となる。
 
ディティール
 
写真はボルトケースと発射ボタン、安全装置を兼ねたボルトを示す。
 
詳細に付いては、パンツァーファ ウスト 30のコンテンツを参照されたい。
 
 
ディティール
 
安全位置になっているボルト。
 
発射する時は、ボルトを一度前方へ押し、発射ボタンがセットされたら、ボルトを左に倒す 様に回転させる。
 
 
ディティール
 
パンツァーファウストは、無反動砲の一種である為、発射時に高温高圧のガスが後方に噴出 する。
 
写真は、発射筒にステンシルされた注意書きを写した物である。
 
ディティール
 
この写真も、発射筒の注意書きを写した物で”Vorsicht”は”注意”の意。
 
ディティール
 
発射筒の最後部。
 
発射時の後方ガスは、後ろに友軍兵士がいた場合の危険性や、壁等があった場合には射手本 人にとっても、極めて危険である事が書かれている。
 
  
   
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28.Oct.2001 公開
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