ここでは、WW2のドイツ軍が使用した MG42用ラフェッテ42を展示しています。
  
 
はじめに
 
今回は、MG42を重機関銃、対空機関銃として運用する際に使用する、ラフェッテ42とアクセサリー類を紹介する。本コンテンツを制作するにあたり、貴重なコレクションを貸して下さったH.TAMURA氏に、この場であらためて感謝 の意を表します。
 
   
ラフェッテ42:Lafette 42
   
 コレクション協力:H.TAMURA氏
 
ラフェッテ42
 
ラフェッテ42はMG42専用の三脚架で、MG42を重機関銃として運用する際に使用し た。基本構造はMG34用のラフェッテ34を踏襲した物であるが、機関銃を載せる遊架が異なる為、共用する事は出来ない。MG34用のラフェッテ34に関 してはMG-34とラ フェッテ34のコンテンツを参照されたい。
MG34よりも発射速度が高く、バイポットでの正確な射撃が難しかったと言われる MG42も、ラフェッテ42と望遠光学照準器を使用した場合には、有効射程距離は3200mに達し、極めて正確な射撃をする事ができた。
写真はMG42と ラフェッテ42、MGZ40 望遠光学照準器夜間照明装置34年型・41年型 弾薬箱予 備銃身ケース、予備スプリングケース、MG42用工具ポー チを写した物であるが、それらの詳細は各コンテンツを参照されたい。
  
携行姿勢のラフェッテ42
  


 H.TAMURA氏コレクション
ラフェッテ42はラフェッテ34と遊架が異なる以外に、細かい部品でアル ミ製だった物が、鉄製に変更されている物等はあるものの、基本構造は同じで、携行時には写真の様に折畳み、革製スリングで背負う事が出来た。
 
可動部分には全てストッパーが付けられており、背負った兵が走ったりしても大きく重心がぶれたり、ラフェッテが壊れる事を防ぐ構造に なっている。上の写真は運搬手の背中に接する方の側で、革製のスリングと同じく革のカバー付きバットが付けられている。背負う際には左側を上にして担ぐ が、ラフェッテの本体重量は約20kgある。
 
写真下は折り畳んだ状態のラフェッテの遊架側を示す。
  
重機関銃のセッティング
  

 
 コレクション協力:H.TAMURA氏
 
低姿勢にセッティングしたラフェッテ42
 
ラフェッテは地形等に合わせて様々な姿勢にセッティングする事が出来たが、有効な遮蔽物が無い場合や、深い壕を掘る事が出来ない場合等 には、この様に低姿勢にセッティングする事が出来た。ただしこの状態では、折り畳んだ後足で射界が限られてしまう他(後脚を若干上に上げて固定すれば防げ るが)、射手は地面に伏せて機関銃を操作するか、自分達が入る為のタコツボ等を掘る必要がある。なお、MG42に付けられたバイポットが、マズルケースか らぶら下がった状態にしてあるが、これはバイポットを折り畳んだ状態では、射撃後退時に遊架のマウントと干渉してしまう為である。
 

 
 コレクション協力:H.TAMURA氏
 
高姿勢にセッティングしたラフェッテ42
 
これは有効な遮蔽物がある場合や、しっかりした機関銃座を設営した場合のセッティングである。機関銃座は敵の攻撃目標となるので充分な 偽装が必要とはなるが、この状態では充分な射界を確保出来、射手は片膝を立てた姿勢で射撃する事が出来るので、地面が濡れていたり、雪が積もっていたりし ても苦にならない。これがラフェッテ本来の性能を如何無く発揮出来る姿勢である。
また、この写真では光学照準器MGZ40:M.G.Zielenrichtung 40に夜間照準用の照明装置を装着してある。
 
  
対空射撃姿勢のセッティング
  
 
 コレクション協力:H.TAMURA氏
対空射撃姿勢のラフェッテ42

ラフェッテ42には、ラフェッテ34同と様に対空射撃用マウントも用意されてお り、対空三脚:ドライバイン34/40と同様、対空照準器とドラムマガジンを併用する事で、対空機関銃としても運用できる設計になっていた。対空姿勢では 対地上用のエレベーション機構や光学照準器等は不要なので、単なる三脚以上の意味は無い。射程距離から考えても低空で飛来するヤーボ等を撃つのが精一杯 で、凝った作りの割には左程有効な対空兵器ではなかった。しかしこの状態にセットすると全高は約2mあり、如何にも強力そうには見える。

 
この対空射撃用マウントについては次ページで詳しく紹介する。

  
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02.Jan.2003 公開
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