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フリーガーブルーゼというより、ドイツ空軍の階級は、陸海軍とは異なり襟章で判別出来る システムになっていた。(陸・海軍の場合は下士官・兵の襟章は全階級共通で、下士官は襟にトレッセという縁取りを付けて区別していたが、襟章だけでは階級 を特定する事は出来なかった。) これは、ある意味武装親衛隊(Waffen-SS)のシステムに似ているが、武装
親衛隊の場合は左襟のみが階級を表すのに対し、空軍では左右共階級を表している点が異なっている。 |
ドイツ国防軍の中で、陸軍と海軍は同じデザインで色違いの国家鷲章を使用していた が、空軍は独自のデザインの国家鷲章を採用していた。これは、陸・海軍同様に右胸に縫い付けられていて、いくつかのバリエーションが存在した。陸軍では戦 争中に迷彩効果の高いグレーの国家鷲章が作られたのに対し、地上部隊を持つ空軍ではその様な物は作られなかった様だが、考えてみれば、国家鷲章以前に野戦 服の色がブルーグレーのままであったので、さほど必要性は無かったのだろう。 |
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このフリーガーブルーゼに付いていた兵用肩章は、いわゆる末期型肩章で、裏地等の
無い簡単な作りの物である。 写真の上が表、下が裏側であるが、裏側にレー
ヨンの補強リボンが縫い付けられているのが
解る。 |
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兵長(上等兵)の階級袖章。 |
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写真左から、陸軍後期型・武装親衛隊初期型・ |
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胸ポケットは、裏地と同じレーヨンで作られた内ポケットになっており、かなり大き
い。 |
当初のフリーガーブルーゼには、包帯用ポケットも無かった為、降下ズボンに包帯ポ ケットが設けられたりしていたが、腰のポケットと共に包帯用ポケットが追加された。 |
この服の左胸の内ポケットにあるスタンプだが、上から RB Nr. 0/0454/0013 (RB Nr.については軍装用語集を参照) その下が空軍被服廠と製造年のスタンプ LBA 4?(残念ながら4の後は判読不能) 更にサイズ表示で襟から腰までの長さ43 ・首廻り45・胸囲 96 ・ 着丈66・ 袖丈64(各cm) 部隊を表していると思われる 945 II 44. |
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腰ポケットは、写真で見た通り、裏地と同じレーヨンで作られた簡単な袋状の物が、
上下のみで縫い付けられている。 |
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背中の裏地もブルーグレーのレーヨン製で、陸軍の野戦服同様、腰の上あたりまで付
けられている。 |
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実際にはこれほど色がはっきり変わっている訳では無いが、数カ所に緑色の糸が確認 出来る。 |
こちらは明らかに楕円形の跡と、ほぼ全周にグレーの糸が残っている。 |
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少しドリームが入っているかもしれないが、PC上でレストアをしてみた画像。 |
今回は、ドイツ空軍の代表的な軍装の一つである、フリーガーブルーゼを紹介しま したが、私自身が空軍の軍装に詳しくない為、もしもキャプション等に問題があった場合は是非御教授下さいますようお願い致します。なお、今回このコンテン ツを制作するにあたって、貴重なフリーガーブルーゼを快く貸してくれたM氏にこの場で感謝の意を表します。 |
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