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SSは元来正規軍では無く、軍とは別の被服生産体制を持っていたが、1939年に本格的に戦争が始まり、兵員を急激に増員する必
要が生じた為、一時的に陸軍の野戦服を流用する事になった。 |
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後ろから見た40年型野戦服。コットン製の夏服や作業着と異なり、ウール製の野戦服はこの様に背中が1枚の布で作られている。そ
のため、前後と脇にプリーツが取ってあるのが解る。 |
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内装には内蔵サスペンダーというシステムが採用されており、ベルトフックに掛かる装備の重量を、肩でも支えられる構造になってい
る。 |
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この服は、基本的に第一ボタンを留めて着用する事になっていた為、下襟には「シツケ」は施されていない。ただし、全く開襟着用が
禁止されていたと言う訳では無く、この様に着用するか開襟で着用するかは、各部隊の指揮官の指示に従う事になっていた。 |
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上で、開襟着用に付いて少し触れたが、この服も開襟で着用されていた形跡があり、第一ボタンを外すと画像の様に下襟が自然に開く様に なっており、第一ボタンは最も塗装が綺麗に残っている。 また、脱着式カラー:クラーゲンビンデの取り付け方が第一ボタンをとめる時と異なる事に 注意。 |
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野戦服にはクラーゲンビンデを付けるためのボタンが、5ケ付けられている。
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第一ボタンを留めて着用する時は、写真の様にクラーゲンビンデ自体に付いているボ
タンを留めて、襟巻きの様な状態にして着用する。 |
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第一ボタンを外して開襟着用する時のクラーゲンビンデは5ケのボタン全てで装着す
る。 |
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いわゆるBEVOタイプと言われている物で、通常の刺繍タイプの物が黒のウール台布に刺 繍されているのに対し、これは台布もレーヨンで織られているのが特徴。芯材も布が使われているので、柔らかく襟にフィットしている。襟章のSSは本来 LAHのみに使用が認められていたが、後にSSVTにも使用される様になり、最終的には多くの武装親衛隊に着用されたが、いわゆる一般SS:アルゲマイネ SSに使用される事は無かった。(管区を表す数字を使用)またSSVTの襟章には当初連隊番号が刺繍されていたが、1938年4月に採用され1940年5 月には廃止されている。 |
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SSの襟章は、陸軍と異なり具体的な階級も表している。これはSS上等兵の物だが、SS 二等兵と一等兵はライン無し、ラインが2本になるとSS兵長となる。 下士官になるとシルバーのピプ(星章)が付けられ、襟にはトレッセも付けられていた。こ の襟章に付けられているシルバーのラインには真中に黒いラインが織り込まれていて、遠目には2本に見える様になっている。したがって兵長はこのラインが2 本、遠目には4本のラインが付けられている様に見える。 |
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SS歩兵科兵卒用の1942年型肩章と、LAHのスリップオンタブ。SSの肩章も様々な バリエーションが存在するが、この1942年型の肩章は表が黒、裏はフィールドグレーのウールで作られており、タブの部分の裏地は黒のコットンが使われて いる。LAHの組み文字は初期においては肩章に直に刺繍されていたが、防諜上の理由で脱着式の物が採用された。 |
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スリップオンタブは画像の様に黒のウール地に白い糸でLAHの組み文字が刺繍してあり、 上下の切断面はジグザグミシンでまつってある。上でこのスリップオンタブは防諜上の理由で採用されたと書いたが、実際には袖のカフタイトルでも部隊を特定 できるので、脱着式にしてもあまり意味は無く、どちらかと言うと生産性の理由があった可能性があると思われる。事実末期においても多くの兵は、前線でこの スリップオンタブを誇らしげに着けている。 |
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わりと初期(1936〜37年頃)から見られる刺繍タイプのII型のSS下士官・兵用国 家鷲章。SSの国家鷲章にも多くのバリエーションが存在するが、刺繍タイプの他にBEVOタイプも作られており、黒地にライトグレーの糸で作られた BEVOタイプは1939年より、黒地にイエロータンの糸で織った夏服用は1943年から生産された。また将校用には銀モールの手刺繍で作られた高級品 と、シルバーの糸で織られたBEVOタイプが作られていた。因みにI型は1935に登場し、1936年に採用になっている。 |
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(Dienstgradabzeichen : SS Sturmman) この逆三角形の袖章がSS上等兵を表す階級章である。巾80mm、高さ70mm、の黒いウール生地で作られた逆三角形の台布に巾 9mmのアルミシルバーのトレッセ(リボン)を縫い付けた物。この袖章も、シルバーのトレッセは前線では目立ちすぎる為、1942年以降はイエロータンの トレッセを使用した物に変更されるが、台布は黒のままで、陸軍ほど迷彩効果は無い。SSでも2等兵から兵長迄は同じ肩章を使用するため、襟章とこの袖に付 ける階級章でも階級を識別するようになっていた。 |
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ドイツ軍では名誉ある部隊にカフタイトルの着用を認めていたが、SS部隊の多くは別に精 鋭部隊では無くても部隊特有のカフタイトルの着用が認められていた。これはLAHの下士官・兵用BEVOタイプのカフタイトルで、アドルフ・ヒトラー自身 のサインをモチーフに作られている。カフタイトルはRZMタイプ(刺繍タイプ)と、このBEVOタイプがあり、将校用にはシルバーの糸又は銀モールが使用 され作られていた。 |
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