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1939年に本格的に戦争が始まり、軍隊を急激に増員する必要が発生した事と、迷彩効果向上の見地から野戦服のダークグリーンの
襟が廃止され、肩章も野戦服同様にフィールドグレーの生地で作られる様になった他、原材料のウールの不足を補う目的で、レーヨンの混紡率を上げた為に布地
の強度が落ち、陸軍の野戦服の場合ではボタンの間隔を狭くする必要が生じ、正面のボタンの数を5ケから6ケに変更する事になった。 |
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後ろから見た42年型野戦服。コットン製の夏服や作業着と異なり、ウール製の野戦服はこの様に背中が1枚の布で作られている。そ
のため、前後と脇にダーツが取ってあるのが解る。 |
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内装も内蔵サスペンダーの廃止で以前の野戦服よりかなり簡略化されている。 |
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この服は、基本的に開襟着用する事になっていた為、下襟にはかなりしっかりした「シツケ」がされている。 |
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第一ボタンを留め、襟のホックをかけた状態。この様に着用するか、開襟で着用するかは、各部隊の指揮官の指示に従う事になってい
た。 |
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この服の襟には夏用の野戦服や作業着に使われたリードグリーンのヘリンボーンコットン生地が使われている。 |
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脱着式肩章を付ける為のボタンとループ。 |
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(Dienstgradabzeichen ab1942 : Gefreiter) この逆三角形の袖章が上等兵を表す階級章である。 |
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袖口には2ケのボタンが付けられていて、袖口を止める様に作られている。 |
M36等の初期型の野戦服では、内蔵サスペンダーと言う別のパーツでベルトフック金具を取り付ける様になっていたが、これは肩の
部分にサスペンダーを通す様に裏地を付けなくてはならない他に、前側にサスペンダーを留めるホックを付けるなどのかなり手の込んだ作りだった為、この服で
はこの様に簡単な作りに変更されている。 |
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これは、前線での応急処置用のファーストエイド(包帯)を入れる為に付けられたポケットである。 |
ウールの野戦服は背中が一枚の布で作られている為、この部分は布を剥ぎ付けて作られている。 |
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この服には各兵科共通(兵科色の無い)の襟章が付けられているが、襟章も初期の物とは異なり服に近いグレーのタイプになってい
る。 |
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