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前ページでも書いた様に、この部分が迷彩パターンのつなぎ目で、本来の裁断線である。 十字のトンボもプリントされているが、これは原反のセンターを表す物で、本来の裁断線に沿って裁断されたスモックではスモックの前後い ずれかの下端部に位置する。 |
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樹木の枝等を差込む為に設けられた、このループも3型初期スモック以降の特徴である。 このスモックでは短めのループの両端部のみ縫われているが、これも初期型の特徴かと思われる。 縫い方にはバリエーションはあるが、多くの3型スモックでは一筆書きの様に連続したミシンで、両脇だけではなくセンターも縫われてい る。 |
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迷彩スモックの袖は、通常の被服とは異なり腕の付け根の部分で取り付けるのではなく、十字に裁断した生地を二つに折った状態で縫い合わ せて作っている為、袖の上側には縫い目が無い。 ツェルトバーンに使用している生地と同じ原反巾で足りない部分を別パーツで作って縫い合わせてあるが、このパーツも下側を縫って作られ ている。 |
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SSの迷彩スモックは、袖口にもゴムが入れられているが、袖口の作りにはバリエーションがある。 細かい事は後で紹介するが、このスモックでは袖に迷彩番号”3”がプリントされた部分が3箇所あるが、これもなかなか珍しいケースであ る。 画像では左右の袖を並べてあるが、同じパターンでも微妙に位置がずれるとかなり印象が変わる事が理解出来る。 |
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この3型初期迷彩スモックでは、ゴムを入れる部分から先も別パーツで作ってあり、袖口も折り返して縫ってある。 迷彩スモックには、袖口には原反のエンドテープ部が使われている場合があり、その様な作りの袖口に折り返しは無い。 |
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前述の様に、迷彩番号は1着分の生地には1箇所プリントされているのみなので、スモック本体とそのパーツをセットで裁断した場合には、 この様に本体側と袖口の両方に番号がプリントされている事はあり得ない。 これは迷彩スモックがフリーサイズなので、本体と各パーツが様々な組み合わせで組み立て縫製されていた事を示していると言う意味で興味 深い。 |
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この画像で見ると、迷彩スモックの袖の繋ぎ目がはっきりとわかる。 別パーツで作られている袖口も、本体から同じ位置で筒状に縫い合わされている事、更に長さ方向に関してもパターンの連続性が途切れてい る事で、繋ぎ目がはっきり確認出来る。 |
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前述の様に、この迷彩スモックの袖口は秋側に折り返して縫い付けてある。 |
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今までにも紹介してきた様に、SSのリバーシブル迷彩装備の多くは、春夏側を表として作ってあり、秋側に春夏側パターンの生地が見えた り、補強布やゴムの収納部が見られる事が多い。 このスモックでも、写真の様に春夏側パターンや、胴廻りゴムの収納部が秋側に見る事が出来る。 |
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この迷彩スモックでは、前合わせ部の左側の補強布に、画像の様に春夏側のパターンの生地が使われている。 |
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胴廻りのゴム収納部は、セオリー通り秋側に取り付けられている。 画像右端の方のゴム収納部が絞られていないのは、胴廻りのゴムが前後独立した形に入れら れている為である。 |
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この写真でも、胴廻りのゴムが前後別々に入れられていた事が良く解る。 2枚下の画像は反対側を写した物であるが、比べて見ると縫製の手順が理解出来て興味深 い。 |
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迷彩スモックのポケットの内装には、夏服や作業着に使われていたグリーンのヘリンボーンコットン生地が良く使われていたが、このスモッ クの場合SSのシャツ等に使われていた、カーキのコットン生地が使われている。 ポケットが斜めに付けられている為、内装の袋部も取り付け部が斜めに合わせられているのに注意。 また、この画像ではスモックの裾も写っているが、裾も秋側に折り返されているので、春夏側の迷彩パターンが見えている。 |
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通気スリットは2型スモックの一部から確認出来ている特徴である。 胴廻りのゴム収納部は、こちら側を見ると1本の長い布を、まずこちら側の胴を縫い合わせてから取り付け、最終段階に反対側の胴を縫製し た事がわかる。 |
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秋側の袖を見ると、本体の袖と袖口のパーツの色に極端な差を感じない。 春夏側のみ見ていると、陰のモチーフを意図的に薄い色にした様にも見えるが、どうやらそうでは無いと思われる。 |
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何度も書いているが、この画像で秋側に折り返された袖口を確認出来る。 折り返された部分には、春夏側の迷彩パターンが出ているが、この様に陰のモチーフが大きく出ているところでは意外と気にならない。 |
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