ここでは、W−SSの3型初期迷彩スモック・Bパターン を紹介しています。
   
今回は、武装親衛隊の迷彩スモック3型初期、Bパターンを紹介する。本コンテン ツを制作するにあたり、貴重な迷彩スモックを取材させて下さったPucki氏に、この場であらためて感謝の意を表します。
      
3型初期迷彩スモック

1942年頃から登場した3型初期迷彩スモックの最大の特徴は、1型や2型スモッ クには付けられていなかった腰ポケットを追加した事である。
 
これに伴い、ウエスト絞りのゴムの位置は上方へ移動し、スモックはほぼ完成の域に達した と言える。
 
ここで面白いのは、いわゆる3型スモックとの違いであるが、この3型初期スモックの腰ポ ケットは写真でわかる様に、斜めに付けられている事である。
 
これは初期のSSの制服の伝統を継承している様にも見えるが、おそらく手を入れやすいと 言う事を念頭に置いての設計だったと思われる。
 
1型や2型のスリットが不評だった事を考えれば理解出来ない訳では無いが、これは生産性 に問題があり、ポケットを水平に付ける様変更された。

 

 
3型初期迷彩スモック

2型迷彩スモックの生産が開始されてから約2年、新たに生産を開始された3型初期 迷彩スモックは、ポケットを装備した迷彩服の体裁を整え、大きく変化したと言えるだろう。

 

 
3型初期迷彩スモック

この迷彩スモックはBパターンの迷彩生地で作られている。
また、このスモックでは袖の先端部が本体と異なる迷彩生地が使用されているが、各パーツ 毎に作られた物を合わせて縫製していた事がわかり興味深い。

   
ディティール
   
迷彩パターン
 
このスモックはBパターンの3/4番の迷彩生地で作られている。
 
迷彩番号は原反の端の方にプリントされているので、迷彩スモックでは袖の部分に見る事が出来る場合がある。
 
このスモックでは本体と一体の袖の先端部分と、継ぎ足された袖のパーツの両方に”3”の数字が確認出来るが、これはこの本体の裁断で 余った部分から作られた袖口では無い事を表している。
迷彩パターン
 
このスモックの背中側には、ツェルトバーンの裁断位置を見る事が出来る。
 
したがって、スモックの正面は迷彩番号3番で、背面は4番のパターンと言う事になる。
 
この裁断位置は迷彩パターンが市松模様になっている為、迷彩効果に問題があるが結構無視して作られている。
迷彩パターン
 
このスモックの春夏側パターンの陰のモチーフは非常に薄い色でプリントされており、襟まわりの補強布や袖口、更には秋側の陰のモチーフ とはかなり異なった雰囲気となっている。
 
裏側のダークブラウンが濃い事や、袖口のダークグリーンが濃い事から、洗濯や退色により薄くなった訳では無さそうで、これも興味深い。
襟まわり

2型以降の迷彩スモックでは省略されているが、1型では襟まわりにもゴムが入れら れていた。
 
また、1型スモックでは前の合わせ部分の秋側に防風フラップが付けられていたが、2型か らは省略されている。

前合わせ
 
この部分の作りには様々なバリエーションが存在するが、3型初期迷彩スモックは残存数が少ない為、この作りが標準的だったのか否かはわ からない。
 
紐を通すホールもホールミシンが使われているが、工場もしくはラインによってはスリット状のホールの物も確認されている。
腰ポケット
 
3型迷彩スモックと3型初期のスモックの最も大きな違いが、この腰ポケットの取り付け角 度である。
 
確かに着用時には斜めの方が使いやすさを感じるが、水平に付けられたポケットと比べる と、中の袋部等の生産性は若干悪い感がある。
腰ポケット
 
腰ポケットの雨蓋等のパーツは、袖口等と同様に本体をT字にカットした余りの端切れから 作られるが、必ずしも同一ロットの生地から作られる訳では無い為、この様に色調の違うパーツが付けられている事がある。
 
ここらへんが、各パーツを同一ロットの生地で作る様に、番号スタンプを押して管理されて いた野戦服等と異なっていて面白い。
腰ポケット
 
腰ポケットの雨蓋を開けた状態。
 
こうして雨蓋を開けてみると、ポケットの内装がかなり強引に縫い付けられている様子がわ かる。
腰ポケット
 
腰ポケットの雨蓋には、通常の野戦服に使用するボタンや、このスモックに使用されている 皿型ボタンが使われていた。
 
鋼鈑をプレスして作った皿型ボタンには、直径が14mmの物や17mmの物、また、3ツ 穴の物と4ツ穴の物等のバリエーションがあったが、迷彩スモックの腰ポケットには主に17mmの4ツ穴の物が使用されていた様である。
脇の下の通気スリット

迷彩スモックは通常の野戦服の上に重ねて着る前提で作られていた為、この様に通気 用のスリットが両脇の下に設けられている。
 
これは気温が上がった初夏や雨に濡れた時に極めて効果があったと思われる。特に当初この スモックに使われた帆布は濡れると通気性が極端に低下するので、2型迷彩スモックの一部からこの様な構造に変更された。

胴回りのゴム

迷彩スモックの胴回りのゴムは前後で別々に入れられている。
 
これは生産性を重視しての事とは思うが、片方が切れてしまっても全く機能を失わないと言 うメリットにもなっている。

  
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29.Jan.2001 公開
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