引き続き1型迷彩ヘルメットカバーの秋側パターンを紹介する。本コンテンツを制作するに あたり、貴重なコレクションを取材させて下さった珍品堂の石村氏に感謝の意を表します。 |
写真左:正面より見た秋側パターン |
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1型迷彩ヘルメットカバーも、実際には細かな作りにはいくつかのバリエーションが存在するが、特に錨型金具のスプリング収納部の形状や 角度に特徴的な物が多い。このヘルメットカバーのスプリング収納部は錨型金具を殆ど被覆しているが、これはこのカバーのサイズが小さめな事と関係している ものと思われる。 |
SSの初期型迷彩は、柄が比較的大きいと言う特徴はあったが、パターンの種類が多い上に一つのパターンにリピートが無い為、この様なア イテムでは同じパターンの物が出来る確率が低く、その迷彩効果は部隊単位で使用した場合に、同じパターンの物が沢山並ぶ事が無いと言う意味でもかなり高 かったと思われる。 |
スチールヘルメットから外した迷彩ヘルメットカバー。 画像の右側がヘルメットの前側で、ヘルメットの庇の部分に被せる構造になっているのがわかる。 前後及び上面を覆うパーツは、ヘルメットの曲面に合わせる為に、トップの部分の巾が狭く裁断されている。 両側面と後部に、錨型金具にテンションをかけるスプリングを収納しているカバー部分が見えている。 |
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この画像の中央に写っている長方形の布の中に、錨型金具にテンションをかける為のスプリングが収納されている。 このスプリングの太さは3mmと言われており、多くのフェイクはもっと太いスプリングが使われている為、ヘルメットカバーの真贋判定の 基準の一つとされている。 画像下側にヘルメットの縁にあたる部分が写っているが、折り返して縫ってあるので、春夏側のパターンが見えている。 |
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錨型金具は、この様にアルミ製リベットでヘルメットカバー本体に固定されており、スプリング収納部に引っ込む事は無い。 金具の両脇の縦方向に伸びているステッチは、スプリング収納部を縫い付けてある物で、四角く囲む様にあるステッチは補強のステッチであ る。 |
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錨型金具を側面から見ると、この様になっている。 錨型金具は可動式で、ヘルメット装着時に表側にフックが出っ張らない様工夫されている。 ここらへんにもドイツ人の物作りの姿勢が現れていて面白い。 |
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秋側から見た錨型金具部分のクローズアップ。 錨型金具に関しても、アルミ製と鉄製の物が作られていたが、当然後期の物が鉄製となる。 ただし、在庫のアルミ製金具は各工場で無くなるまで使用され続けたと考えられるので、製造年推定の根拠にはなりにくいと思われる。 |
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