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今回の一枚の写真からは、ミリタリーイベントで購入したプライベート写真だが、撮影年だけは取り敢えず判っている。ミリタリーイベント の会場では、ブースによっては数百枚のこう言ったプライベート写真を売っている所もあり、それらを全て注意深く見る事はなかなか難しいが、どの様な写真を 買うかあらかじめ決めてから見ると結構集中して選ぶ事が出来る。一見何の変哲も無い写真でも、買った後から拡大してみると結構興味深い事が見つかったりす るのが楽しい。 本コンテンツを制作するにあたり貴重な助言を頂いたschmidtさんに感謝の意を表します。 |
今回のお題は、陸軍の3人の兵士が射撃訓練を終えて、その結果と一緒に記念撮影と言った感じのショットである。 写真の裏には、1939と撮影年が書かれているが、部隊や場所を特定する事は出来ない。 原画のサイズはタテ52mm、ヨコ85mmである。 |
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標的は重機関銃を構えた敵の機関銃チームが描かれた物だが、これが写っていなかったらもしかするとこの写真は買わなかったかもしれない (笑)。 両脇の兵はわりと満足げな顔をしているが、中央の上等兵(下士官候補生)殿は何か言いたい様である。 確かに標的を良く見ると、地面に沢山弾着が集中している様である・・・(笑)。 |
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軍装を細かく見ると、ダークグリーンの肩章より襟の色がかなり明るく写っており、この写真の兵士達が着用しているのはライヒスヴェーア 型の野戦服である事がわかる。更に3人共何故か襟章を付けていない。1940年頃までの写真にはたまにこう言った兵が写っているが、明解な説明がされてい る資料は無い様である。ただ、これらの写真に共通している事は、襟章を付けていない兵達はわりと年齢が高いと言う事である。野戦服の襟章はパーツの段階で 縫い付けられるので、これは予備役を表す物なのかもしれない。 |
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この標的は先にも書いた様に敵の重機関銃チームを描いた物だが、通常のライフルや機関銃の物とは異なったタイプの様である。 また、かなり弾着が乱れているが、これは短機関銃の物なのかもしれない。 そう言えば左端の兵のウエストベルトにマガジンポーチの様な物が写っているが、鮮明に写っていないので断言は出来ないもののMP28の 物にも見えなくは無い。1939年の段階ではMP38はまだ貴重品だったので、一般の歩兵部隊には行き渡っていなかった事を考えると、興味深い一枚かもし れない。 |
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これは軽機関銃の射撃訓練に使うマンターゲットで、水平に並ぶ敵兵を薙ぎ払う事を目的と した訓練に使用する。 これはライベルト(操典)の射撃訓練に関するページからの抜粋である。 |
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これもプライベート写真だが、こっちは撮影時期はわからない。 この写真の一番手前には通常のライフル射撃訓練に使用する標的の一部が写っている。 これらの標的はライベルトなどのマニュアルにそって制作されており、射撃訓練の成績が良 いと表彰された。 この写真では左から二人目がシュピースで、他も全員下士官であるから、訓練を行なう前に 的の準備をしているスタッフの方である。 |
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これもライベルトに出ているターゲットに関するページからの抜粋だが、一番左が通常の ターゲットで、中央と右はマンターゲットになっている。 マンターゲットと言っても、全身像や半身像では無く、塹壕から頭を出した敵兵がモチーフ になっているのが興味深い。 |
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