このページでは、武装親衛隊の後期型Pz略 帽を紹介します。
   
はじめに
 
今回は,SS-Pz下士官・兵用40年型略帽を紹介するが、この略帽は40年型略帽の中 でも後期生産型である。また、Feldmuetzeの訳語は野戦帽の方が正しいかと思われるが、略帽という呼称が既に定着しており、明らかな誤訳では無い ので、本コンテンツでも略帽という呼称を使用した。
本コンテンツを制作するにあたり、貴重なコレクションを取材させて下さった、珍品堂の石 村氏にこの場で、あらためて感謝の意を表します。
   
SS-Pz下士官・兵用40年型略帽
 
この写真は、当サイトの「資料館」の「写真館」のコンテンツ、”1枚の写真から・その6”で既に紹介した写真であるが、写っているのは”SS装甲擲弾兵師団・ライプシュタンダルテ・SS・アドルフ・ヒト ラー”所属の戦車兵(SS伍長)で、撮影は1942年9月以降と思われる。
まさに本コンテンツで紹介している物と同型の、下士官・兵用40年型略帽を着用してい る。
この40年型略帽は、生産時期や生産工場による物かは不明であるが、数種類のカットの物 が作られている事は知られており、この写真の略帽とコンテンツで紹介する略帽は、両方共折り返しが割と深いタイプである。
一般的には、折り返しの深いタイプは兵科色山形を付けていた初期に作られていたと考えた 方が自然ではあるが、1940年には折り返しの浅いタイプが作られていた事が現存アイテムで確認されており、今のところ確証は無い。
SS-Pz下士官・兵用40年型略帽
 
SSの装甲科では、初期において先の34年型略帽の着用例も見られたが、この新型略帽が 制定されてからは、1943年の規格帽の登場まで多くの兵士に40年型略帽が支給され続けた。
この新型略帽は、1940年10月に今までの旧型略帽に変わって、下士官・兵用略帽とし て採用された。(将校用は1939年12月採用)これによって、今までは将校・下士官・兵用と全て異なっていた略帽のデザインが基本的に統一された。(た だし、将校用略帽の折り返しのトップにはアルミシルバーのパイピングが付けられていた。)
デザインは空軍の略帽に良く似た流線型のカットで、帽章にはBEVOタイプの新型帽章が 使用された。
1940年の採用当時には、正面の髑髏章を囲うように兵科色の山形(ソータッシェ)が付 けられていたが、この兵科色山形は1942年の9月には廃止された。

側面形状
 
こうして見ると空軍の略帽に良く似ているのがわかる。
この略帽はパンツァーヤッケに使われている物と同様、黒の起毛したウール生地で作られて いる。
略帽章は、前面にある縫い合わせ部のセンターに縫い付けられているが、多くの略帽は織り 返し部と、略帽本体のセンターがずれて接合されているため、この様に左右で髑髏章の見え方が異なっている。

トップと内装
 
37年型略帽までは一枚の布で作られていたトップは、この新型略帽から二枚の布で作られ る様になっている。
また、この略帽の内装は黒の薄いレーヨン生地製で、白でサイズスタンプが押されている。
正面より
 
この略帽を正面から見ると、帽子本体とおり返し部分でセンターがづれているのがわかる。
これはSSの略帽にはよくある事ではあるが、前後部に布の折り返しが集中して縫いにくい ためにづれてしまったか、敢えてずれて縫い合わせた物で、本来このようにデザインされた訳では無いと思われる。
SS用国家鷲章
 
これはSS独自のデザインの国家鷲章で、袖に付ける鷲章の縮小版である。
また、将校用にはシルバーのアルミ糸を使用した物が作られていた。
この鷲章は通常のフィールドグレーの略帽の他に規格帽やクラッシュキャップ等にも使われ ていた。
SS用髑髏章
 
BEVOタイプの国家鷲章及び髑髏章はいくつかのバリエーションが確認されているが、髑 髏章の方は髑髏自体の大きさにも大小の差がある物があり、この画像の髑髏は小さい方の髑髏章である。これは1942年9月に兵科色が廃止されたのに伴い、 若干大きめの髑髏章が作られたためと思われる。髑髏章も国家鷲章同様に将校用のアルミ糸を使用した物が作られていた。(末期の規格帽等では兵用帽章を付け た将校用規格帽等も確認されている。)
略帽本体と側面折り返し部の取り合い
 
写真の様に折り返し部をめくると、本体部と折り返し部のセンターがずれて縫製されている のがはっきり確認出来る。
また、トップのまわりに施されている共生地のパイピングは、この様に二本をまとめて略帽 本体の中に縫い込まれた形で納められている。
パイピングの納まり
 
40年型略帽のパイピングの納まりに付いては上で書いたが、左右から合わさったパイピン グは、この様に帽子本体との接合部で重ねられている。
パイピングの納まり
 
これは、略帽の後ろ側を撮影した画像であるが、パイピングの納まりは、前側と同様の作り になっているがわかる。
内装
 
この略帽の内装には黒のレーヨン生地が使われている。
この略帽の場合は、写真の様に白で58cmを表すサイズスタンプが押されている。
   
   
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03.Jan.2002 公開
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