シュタイナーの図書館
   
週刊絵入り新聞 その1
   
今回は当時の週刊新聞、"Illustrieter Beobachter" (直訳すると「絵入り観察者」となるが、党発行のフェルキシャー・ベオバハター(Voelkischer Beobachter)「民族的観察者」の絵入り版と言う事で、「週刊絵入り新聞」とでも訳せば良いだろう。)1942年4月16日号の内容の一部を展示 しています。
   
新聞を読む戦車兵

   外地で戦う兵士にとって、家族や恋人からの手紙は
極めて大切な心の支えであった。 
また、母国語の映画やラジオ放送、新聞も大切な情報源であり娯楽でもあった。 
写真は1944年ノルマンディーに移動中の第1SS装甲師団の戦車兵がパリ市内に停車中のパンター戦車の上で新聞を読んでいる場面。

   
Illustrieter Beobachter
   
1942年4月16日(水)発行のIBの一面。

IBのロゴの左はこの新聞の値段が各国の通貨で印刷されている。ちなみにドイツでは20ペニヒ、フランスでは4フラン、イタリアでは2 リラ、等々。 

右側には、”ILLUSTRIERTER BEOBACHTER”のタイトルと枠の中はルドルフ・ドーテンヴァルトの現代小説「ジナ無しにはいられない」 とある。 

表紙の絵は4月20日のヒトラー総統の誕生日を前に掲載された物で、コンラート・ホンメル教授による物。

今週の特集。

4月20日の総統の誕生日に際し、この1年を振り返る。というタイトルのついた記事。 
左上:1941年4月20日に総統の誕生日を祝いに来たゲーリング。その下は1941年6月7日ブルガリアのボリス国王と山荘にて。左下:1941年8月 ムソリーニと東部戦線を視察。 
右上:1941年6月6日バルバロッサ作戦開始当日、ゲーリング、リッペントロープ等と山荘にて。 
撮影はハインリヒ・ホフマン。 その下はルーマニアのアントネスクと会談をしている総統。 右下:前線のカメラートと。前線の負傷兵を見舞う総統。

FREUNDSCHAET AN DER FRONT ERPROBT !

前線での確かな友好関係というタイトルのついたページ。東部戦線の山岳猟兵の特集だが、左上:対戦車戦に備えて集束手榴弾を用意してい る。左下:先頭の合間に休息をとる機関銃手。 
右上:アンネマリーを歌うドイツ山岳猟兵とスロバキア兵。その下は「にかわ」でスコップを修理する山岳猟兵。右下:手榴弾の取り扱い説明をスロバキア兵に する山岳猟兵。

広告欄

   左上は "Steinhaeger" 「シュタインヘーガー」と言う 
スピリッツの広告だが、これは現在日本でも入手する事が出来る。 
その右は "ATIKAH" 「アティカー」と言うタバコの24本入った大箱の広告、 "AUSLESE" : アウスレーゼ 
(特選)とも書いてある。ヒトラー自身は酒もタバコもやらなかったと言う資料もあるが、広告には制限が無かったようだ。
   更に中段右は "AGFA" 「アグファ」と言うフィルム 
メーカーの広告、この会社も現在存在しており、写真や印刷用フィルム、また印画紙等は日本にも輸入されている。

広告欄2

右上の広告に注目して頂きたい!。1941年12月7日(現地時間)の日米開戦(真珠湾攻撃)の結果、ドイツもアメリカと戦争状態に なっているにも関わらず、なんとコカコーラの広告が掲載されている。 
これは、当時コカコーラが現地法人としてドイツに定着していた為と思われるが、何とも興味深い。

   
今回のコンテンツは当時の新聞や雑誌に時事、戦況がどの様に扱われ、また広告欄からどの様な物が売られていたかという事の一端が垣間 見られればと思い作って見ました。
   
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