このページでは、ドイツ兵が野戦食を食べる時に使用して いた野戦用食器を紹介します。
   
はじめに

今回はドイツ軍兵士が野戦で使用していた野戦用食器を紹介する。これらのアイテム は製造メーカーも多く、バリエーションも沢山存在するので、こう言ったタイプもあったという程度のコンテンツである事を御承知おき願いたい。

   
食事風景

この写真は「写真館」の「一枚の写真から」で既に紹介している写真だが、兵野戦用 食器(フォーク&スプーン)が鮮明に写っているので再度掲載する事にした。
この2名の兵士はおそらくフィールドキッチンで調理された給食(シチューの様な物)を飯 盒に貰い食べている様だが、既に冷めてしまっているのか、飯盒を直に持っている。
この写真は1941年頃の撮影と思われるが、初期のアルミ製スプーン&フォークを使用し ている。
野戦食の内容に付いては、改めてコンテンツを作って紹介する事にして、今回は食器のみ紹 介する。

 

 
野戦用食器
 
これはスプーンとフォークを折り畳み式にした野戦用食器で、戦争中もっともポピュラーに 使われていたタイプ。
写真の上がアルミ製で1940年頃まで生産されていた初期型で、下は鉄で作られた後期型 である。
野戦用食器はこのタイプの他に、改良型としてスプーン・フォーク・ナイフの3点セット、 更に缶切りがケースになった物も作られていた。
資料によっては改良型というよりは将校用とする説もあるが、私自身一次資料ではまだ確認 できていない。

 
刻印
 
アルミ製スプーン&フォークの刻印。
刻印はフォークの裏側に打刻されていて”VDNS”がメーカーを、”40”は製造年の 1940年を示している。
他の装備にも共通している事だが、戦争が始まってアルミは航空機の原材料としての需要が 優先された為、1941年頃からは鉄で代用できる物は殆ど鉄製に変更された。

 
刻印
 
鉄製スプーン&フォークの刻印。
この刻印もフォークの裏側に打刻されていおり、”LGK&F”がメーカーを示し、” 43”が製造年を示す。
このメーカーも1940年まではアルミ製のフォーク&スプーンを製造していた事が確認さ れている。
また、今回のサンプル画像には無いが、WaA(兵器廠の検印)が打刻された野戦食器も存 在している。
 

 
党規格の野戦用食器
 
この野戦食器はRZMの刻印が打刻されているので、軍用では無く、ヒトラーユーゲントや SA(突撃隊)、SS(親衛隊)等の党組織の為に作られた物だとわかる。
形状自体は軍用とほぼ同じであるが、材質はアルミ合金製。
 

 
党規格の野戦用食器
 
上のスプーン&フォークの裏側を示す。
軍用と比べると、スプーンが若干大きめで、またスプーンの柄の先端が折り曲げてあるのが 相違点である。
材質に関してはアルミ合金と書いたが、当時のドイツでは様々な合金が使用されており、具 体的な事は良くわからないが軍用のアルミ製よりは重く、鉄製よりは軽く作られている。
また黒っぽく変色(酸化)してはいるが、いわゆる鉄の赤錆は見られない。
 
RZMの刻印
 
この刻印はフォークの表面に打刻されいる。
RZMはNSの党需品を管理していた部署で6/33は製品の種類とメーカーを表すコード ナンバーである。
最初の”6”はアルミ製品を表す刻印であるが”33”が何処のメーカーかはわからない。
RZMのM6のコード表をお持ちの方がいらしたら御教示頂けると幸いです。
 

 
野戦用食器
 
スプーンとフォーク・ナイフが缶切りを兼ねているケースに収納できる様に作られた野戦用 食器。
 

 
野戦用食器

缶切りを兼ねたケースから中身を出した状態。
見ての通り上から缶切り・ナイフ・フォーク・スプーン。
材質はステンレススチールで、缶切りを兼ねたケースには栓抜きも付いている。
このセットのタイプは1942年頃から最初にアフリカ軍団で使用されたと言う資料もある が、詳細はわからない。

 

 
刻印
 
これはスプーンとフォークの柄の裏側の下方に打刻されている国家鷲章。
WaA(ヴァッフェンアムト)の刻印では無く、陸軍を表す鷲章と思われる。これと同じ様 な食器で空軍の物は空軍用国家鷲章が打刻されていた。
 

 
刻印
 
この刻印はメーカーと製造年を示す刻印で、スプーンとフォークの柄の裏側、ネックの近く (上の画像の国家鷲章の上方)に打刻されている。
”ch”がメーカーを表し”s”が生産地のゾリンゲンを” 41”が1941年製を示している。
資料によってはこのタイプを1942年頃から生産されたとしているが、実際には鉄で野戦 用食器を生産する様になった時点で採用されたと考えた方が自然だと思われる。
刻印
 
この刻印はナイフの刃の部分に打刻されており”ch”のロゴマークと ”SOLINGEN ROSTFREI:ゾリンゲン・ロストフライ”の文字が見える。
ゾリンゲンは説明の必要も無い位有名な刃物の産地であるが、ロストフライは錆びないとい う意味である。
      
   
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20.Oct.2000 公開
  
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