このページでは、兵用の裁縫セットを紹介します。
   
はじめに
 
野戦服は基本的に官給品かつ消耗品であるが、どこの軍隊でも兵は簡単な補修を行う必要があった。ドイツ軍でも痛みのひどい野戦服等は回収し再利用したが、ちょっとした破れやボタンがとれた場合は兵が自分で補修するためのキットが用意されていた。これらは通常背嚢等に入れられ携行されていた。
   
 
 
縫い針
 
縫い針は通常このように紙に包まれた状態で支給,もしくは販売されていた。
写真上は、下で紹介する裁縫セットに入っていた物で、DOSCO社製、” KAMERAD:戦友”という商品名がつけられている。
下は、あっさりと"Soldaten-Nadelbrief:兵用針セット”メーカー等 一切の表示は無し。両方共、下の写真のような針が10本セットで入れられている。
 
 
縫い針
 
縫い針は写真の様に、様々な長さ、太さの物が10本セットで入れられている。
皮革製の装備から布製の被服、装備の補修まで様々な状況で糸の種類が違うのはわかるが、 ここまで針の種類が必要だったのだろうか。
如何にもドイツ製品という感じではあるが、何故かパッケージに使用用途の説明はプリント されていない。
 

 
縫い針
 
針の右端に注目して欲しい!。糸が切れにくい様に溝状の加工が施されているのがわかるだろうか?。これは細い針にも同様の加工がされている。
 
 
縫い糸
 
縫い糸は写真の様にボール紙の芯に巻き付けられており、色や太さの種類がある。
写真左の物は太さ30番で、2本撚りで20m。
Gruschwitz 2fach 20Meter 30Leinenzwirnとプリントされている。
右は太さ36番、3本撚りで20m。
20METER 36/3 fachとある。
他に、皮革用の糸など、複数種の糸を適当な芯材に巻きつけて携行していた場合もあった。
 
 
裁縫セット
 
これは"DOSCO"というメーカーの裁縫セットで、入手時には縫い針セットと安全ピ ン・予備ボタンが入っていた。本来であれば上にあるような糸が入って完全なセットとなる。
ケースは制帽の内装のスウェットバンド等に使われている様な薄い人造革製で、真鍮メッキを施した鉄製スナップが付けられて、ふたの裏には名前を書き込む事ができる様に、紙製のタグが貼り付けられている。
針と糸については、すでに紹介したが、緊急時の補修用として色々なサイズの安全ピンが 入っているのも面白い。
なお、この安全ピンは野戦帽のトップが開かない様にする為の目的でも使われた。
今回紹介する裁縫セットの中には紙封筒の中にボタンが入れられていたが、たまたま海軍用 のボタンが入っていたのでこの後紹介する。
 
 
予備ボタン
 
このボタンは、上の裁縫セットに入っていた物であるが、海軍の物である。
上の方に写っている白っぽいボタンは紙製のボタンで、陸・海・空・軍で様々な用途に使用されている物だが、下の方に写っている穴の無いボタンは画鋲の様な形のパーツとペアで使用する物で、海軍のセーラーパンツに使用されている物である。
この写真で黒く写っているボタンは全て鉄製なので初期の物では無い事がわかる。
   
   
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02.Apr.2000 公開
13.Nov.2016 改訂
  
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