このページでは、生活雑貨の一部として、剃刀とひげ剃り を紹介します。
   
はじめに
 
今回は生活雑貨の一部として、剃刀とひげ剃りを紹介する。ドイツ軍では服装規定の中で髪 型についての規定もあり、勿論長髪は禁止されており(作戦行動中に、水が貴重な山岳部隊やU-Boot乗員は除く)通常は部隊内で散髪していた。剃刀の方 は、映画「戦争のはらわた」でシュタイナーが髭を剃るのに使っているシーンを覚えている方も多いと思うが、当時から替え刃式のひげ剃りも使用されていた。 本コンテンツを制作するにあたり、貴重なコレクションを取材させて下さった、えっさい氏と堀内氏に、この場であらためて感謝の意を表します。
   
 
剃刀による散髪風景
 
この写真はプライヴェート写真の為、キャプション等は一切無いが、剃刀を使って散髪して いる風景である。
セーター姿の兵は娑婆では床屋だったのだろうか?。右側に道具を置く為の小机が置かれて るが、具体的に何が置いてあるかは判らない。ただハサミは無い様なので、散髪というより、後頭部から襟足を剃刀で整えているのかもしれない。と言うのも、 もしも本格的に髪の毛を切るなら、刈れれている方の兵も首の廻りに布位は巻きそうな気がするからだ。
ちなみに、剃刀を持っている兵が着ているセーターは1936年から支給されたVネックの 官給セーターである。
後ろの木の枝に野戦服やベルト等が掛けられているのが面白い。
 
剃刀・シャープナー・クシ・タオル(陸軍用)
 
床屋セットの一例と言った感じを再現してみた。まずは、この写真の背景に使っているの が、ドイツ軍の官給タオルでヘリンボーン生地で作られている。中央下の方に鷲と陸軍のスタンプが見える。更に下にループが写っているが、これはフック等に 引っかけるための物で、現在でもヨーロッパのホテル等で見るタオルに良く付いている。このタオルでは、ループは上下両端に付けられている。左に写っている のが剃刀のシャープナーであるが、これはデッドストックの為、包装紙が付いた状態。右上が剃刀でその下がやはり軍用のクシである。
 
 
剃刀
 
使用状態(通常はこの位の角度だそうである)
剃刀
 
折り畳み式である事を示す。
 
ディティール
 
刃が柄の部分に収納出来る、いわゆる剃刀であるが、刻印を見るとSOLINGEN:ゾリ ンゲンの文字が見える。
刻印の画像上の方はLINZ,GRABEN No,9(オーストリアのリンツ)のALOIS VANINO社という事だろうか?。流石に剃刀のメーカーとなるとなかなか資料が見つからない。画像下にはDORP&VOOS SOLINGENと言う刻印が見えるが、これは刃のみを作ったメーカー刻印ではないだろうか?。こちらもRZMのコード表で検索してみたが、見当たらな かったので、党関係の短剣等は作っていなかった様だ。
 

 
 
シャープナー
 
今でも床屋によっては使っているが、剃刀の切れを長く保つ為の道具である。使用方法は、 左側のリングを壁等のフックに引っかけて、右のリングを手に持って剃刀の刃をシャープナーの表面を擦るように滑らせる。
 
シャープナー
 
シャープナーは片面が厚い布製で、もう片面が皮製のベルトで作られている。こちら側は布 の面だが、近所の床屋に取材に行ったところ、これは剃刀の刃に付いた脂を取る事を目的としているそうだ。きちんと研いだ剃刀は、髭を剃った位では何とも無 いが、人の脂が付いてしまうので切れ味が鈍るのだそうだ。ただし、この面で擦って脂を取っただけでは、刃先が乱れているのだそうで、反対側の皮の表面を擦 る事で刃先を整えると、切れ味は元に戻る仕組みになっているとの事。
シャープナー
 
こちら側は革製のベルトになっている。
使用方法に付いては既に書いたが、刃先を整えると言っても、顕微鏡で見ると刃先は鋸の刃 の様にギザギザになっているので、ある程度ギザギザの向きを整えると言う意味だそうである。
メーカー及び商品名と思われる刻印があるが、こちらの方も詳細はわからない。
 
クシ
 
兵達が雑嚢や背嚢等に入れて持ち歩いた、アルミ製のクシで長さは18cmある。アルミは 鉄などと比べれば柔らかいが、流石にクシとしての使い心地は決して良くない。映画「戦争のはらわた」でシュトランスキー大尉が頭髪をとかすシーンがある が、大尉はもう少し高級なクシをしているようだ(笑)。
 
 
ひげ剃りと替え刃
 
これもいわゆるひげ剃りと替え刃で、当時の兵隊が私物として購入した物である。
これは未使用品の為、紙箱に入っているが、実際にはこれらの物を入れるプラスチックや金 属製のケースなども使われていた。ひげ剃りは”ROGERIT”と言うメーカーの物で、パッケージには”Der Richtige fuer Sie ! ”(真実をあなたへ!)などとプリントしてある。替え刃は一枚一枚油紙に包まれ、10枚が紙箱に入っている。替え刃のパッケージに"SESAM"・ "RASIERKLINGEN"とあるが、前者は植物の”胡麻”・後者は”かみそりの刃”の意味である。刃には、それぞれにSESAM・0.10mm・ 384・6Rpf等の文字がスタンプされている。
 
 

 
 
ひげ剃りの構造
 
左から、刃のカバーと替え刃・マウント部と柄である。
基本的には、現在のこのタイプの物と変わりないが、このひげ剃りはベークライトで作られ ている。
今でも替え刃を買ってくれば使えそうだが、実際には使った事は無いので(笑)使い心地は わからない。
 
 

 
 堀内氏コレクション
ひげ剃りと替え刃
 
ひげ剃りと替え刃のバリエーション。
こちらの替え刃は”ROSEMARY:ローゼマリー”という女性の名前の商品名が付けられている。
 

 
 えっさい氏コレクション
 
シェービングパウダー
 
水で溶いてシェービングクリームを作るパウダー。
パッケージには以下の文字がプリントされている。
 
”STANDARD:標準”
Buenner Dampffabrik fuer Spezialseifen GmbH
ブレーナー蒸気製作所石鹸製造有限会社
Bruenn, Wienergasse 95
メーカー所在地
Fuer die Deutsche Wehrmacht:ドイツ国防軍用
 
 

 
 堀内氏コレクション
 
シェービングブラシ
 
いわゆるシェービングブラシである。
このブラシにもバリエーションがあり、アルミ製ケースに入れられている物等も作られていた。
このブラシの木製の柄には”REINE BORSTE:清潔なブラシ・VULKANISIERT::加硫”とプリントされている。
 
シェービングディッシュ
 
これは軍用の携行用シェービングディッシュで、写真のアルミ製の缶の中に、ガラス製の皿が入れられている。ガラス皿にシェービングパウダーと、少量の水をいれ、シェービングブラシで泡立てて、シェービングクリームを作る。
   
   
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09.Mar.2000 公開
13.may.2002 改訂
27.Jan.2003 改 訂
09.Dec.2003 改訂
  
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