ここでは、書類ケース(マップケース)の展示をしていま す。
   
 
はじめに
 
このページでは、書類ケース(マップケース): Meldekartentascheを紹介する。この書類ケースはマップケースとして知られているが、マップケースはこの書類ケースの中に入れる事が出来 る地図専用ケースの事で、この書類ケースが地図入として使用されていた事が多かったとしても、これをマップケースとするのは正確では無い。
第二次世界大戦時に使用された書類ケースは、ヴァイマール共和国時代に使用されていた書類ケースに若干改良を加えた物で、初期のタイプ は国防軍:Wehrmachtが誕生した翌年の1936年に採用されている。書類ケースも、他の装備同様バリエーションが多くあるが、今回はその一部を紹 介する。
 
   
 
 
 
35年型書類ケース(表側)
 
1935年型書類ケースは、それ以前のタイプの鉛筆入れが右側に寄っていたのを、正面中央に移動し、定規入れポケットを追加、また、蓋 を固定するベルトをワンタッチのバックル式に改良した物である。この写真の書類ケースは、1937年に作られた初期型の書類ケースである。
 
 
35年型書類ケース(裏側)
 
書類ケースの裏側には、写真の様な長さを調節する事が出来る吊り下げ用ベルトが付けられている。このベルトには2cm間隔で5つの穴が あけられていて、吊り下げ高さを変更する事が出来る。
 
ディティール
 
蓋の裏側に打刻されているメーカー名と製造年の刻印。
 
 
 薮崎氏コレクション
 
35年型書類ケース(表側)
 
これは、ワンタッチ式バックルを、通常のバックルに変更した後期型書類ケースで、上のタイプより後に生産されたタイプである。これに よって、書類ケースはライヒスヘーア型に先祖帰りした様なデザインとなった。
 
 
35年型書類ケース(裏側)
 
裏側はこのように基本的に変更されていない。
 
 
 
35年型書類ケース(表側)
 
これは黒革で作られた後期型の書類ケースである。写真の書類ケースは、1942年以降に作られた物で、バックル金具等がアルミ製から鉄 製に変更されている。
 
35年型書類ケース(裏側)
 
裏側はこのように基本的に変更されていない。
ディティール
 
蓋の裏側のスタンプ。
この製造メーカーの物と思われるスタンプは”Oliver Hollmeyer 47 HAMM Ostenwall.3 Tel.29689”とある。
ディティール
 
同じく蓋の裏側中央に打刻されているR.B.Nr.の刻印。”R.B.Nr.0/0365/0012”
  
私費購入タイプの書類ケース
  
 
 
 
この書類ケースは、官給タイプでは無く私費購入タイプで、ショルダーストラップで肩から下げて使用する様に作られている。色もやや濃い 茶色で、陸軍が一般的に使用した赤茶よりも、空軍が使用した色に近い色に仕上げられている。
 
 
 
ディティール
 
正面上の蓋と、下部のスナップ付きの蓋を開けた状態。
 

 
ディティール
 
正面パネルの内側は、マップケースになっていて、グリットがプリントされている透明のプラスチック板が、革製のフレームに縫い付けられ ている。
因みに官給のマップケースも革製フレームに透明プラスチック板が縫い付けられていて、独自にショルダーストラップが付けられていた。
 
 
ディティール
 
この書類ケースでは、マップケース自体が蓋となっていて、地図や書類を入れられる作りになっている。また、この面には官給タイプの正面 パネルにある様な鉛筆入れや、定規用ポケットが付けられている。
ディティール
 
正面の蓋には特許を示すD.R.Pの刻印が、また蓋を開けると本体には写真の様な刻印が打刻されている。”D.R ARNDT & LEIIMANN BERLIN”
  
 
着装者と装着位置

書類ケースは前線将校、小・分隊長のような下士官、砲兵観測員、オートバイ伝令兵等に支給されていた。規定では、正面左側にウエ ストベルトから吊る事とされていたが、他の装備との兼ね合いで右側に吊る事もあった。

その他のバリエーション
 
戦争末期までの書類ケースの各タイプは、黒または茶革で作られていたが、上で紹介した物以外に、全面の全体が蓋で覆われる形状の物も生 産されていた。また、戦争末期にはグレーやフィールドグレーの合成皮革(圧縮した紙)製の物も生産された。これらのバリエーションに付いても機会があった らあらためて紹介したい。
 

  
   
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02.Mar.2003 公開
  
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