ここでは、Waffen-SSのDパターンのツェルトバーンの展示をしています。
   
はじめに
 
今回は、SSの迷彩ツェルトバーンの中でDパターンと呼ばれている迷彩の物を紹介する。 なお、本コンテンツを制作するにあたり、貴重なコレクションを取材させて下さった横内氏に感謝の意を表します。
   
 
 
 
 
SS用迷彩ツェルトバーン
(2型Dパターン春夏側)
 
SSの迷彩ツェルトバーンに関しては、既にA・BパターンのSS迷彩ツェルトバーンのコ ンテンツ等で紹介している様に、1〜3型までの作りが存在するが、今回紹介するDパターンのツェルトバーンは2型である。また、プリントされている迷彩パ ターンはDパターンと言われている物であるが、このDパターンの生産時期は1940年〜1945年で、使用アイテムの例としてはツェルトバーン1型2型・ ヘルメットカバー1型2型・スモック2型3型・迷彩帽・アノラック・フード・手袋・杉綾織布製3型スモック等が確認されている。
 
(左の画像をクリックすると大きな画像を見る事が出来ます)
 
 
 
 
 
SS用迷彩ツェルトバーン
(2型Dパターン秋側)
 
これは上の写真のツェルトバーンの裏側である。(ツェルトバーンは通常春夏側が表として 生産されている。)FパターンもEパターン同様、初期のA・Bパターンとは異なり、裏表の迷彩パターンが同じ位置に来るようなプリントをしていないので、 裏表ではこの様に全く違った印象になっている。Dパターンも、A・Bパターン同様3色でプリントされているが、パターンの輪郭が重なり合う様にデザインさ れているので、仕上りは5色に見える様になっている。
 
(左の画像をクリックすると大きな画像を見る事が出来ます)
 
Dパターン
 
SSの迷彩パターンが、直径15cmのローラーでプリントされる様になったのはCパター ンからであるが、Cパターンはツェルトバーンには使用されなかったので、A・Bパターンの次にツェルトバーンに使用されたのは、このDパターンと言う事に なる。実際にはAパターンもローラープリントタイプが作られており、Eパターンまでは1940年頃に集中して開発採用されている。しかし、4色刷りのEパ ターンに関しては1型スモックには使用されていない事と、1942年頃から登場するFパターンが、明らかにEパターンの改良型である事等から、これをDパ ターンとして分類している。
Dパターン
 
Dパターンは画像の様に、迷彩効果から見るとかなり完成度の高い迷彩パターンであった が、この後のEパターンでは前述の様に色数を1色増やし、更に高度なプリント技術を必要とするデザインになっている。
ただしEパターンの後に開発されたFパターンは、再び3色プリントと省力化され、且つE パターンに遜色の無い迷彩効果を発揮するパターンとなっているのも興味深い。
Dパターン
 
この様にDパターンは、各色を重ねてプリントする事で輪郭線をぼやかす事と、プリントミ スを防ぐ工夫がなされていて面白い。
Dパターンにも輪郭のぼやけ方の異なるバリエーションが存在するが、これはまた機会が あったら紹介したいと考えている。
また余談ではあるが、このDパターンの迷彩スモックは、大量に空軍にも納入されており、 かのヘルマン・ゲーリング師団で使用していたが有名である。
ディティール
 
これは、ポンチョとして着用する時のスリット部周辺を写した画像であるが、センターの継 ぎ合わせ部の左右で、迷彩パターンが点対称になる様に縫製されているのがわかる。
これはA・Bパターンと異なり45cmでリピートするパターンが規則性を持って並ぶ事 で、迷彩効果が減ずる事を防ぐ為の措置で、陸軍のスプリンターパターンのツェルトバーンでも行なわれている方法である。
ディティール
 
スリット部のクローズアップ。
このツェルトバーンは、スリット部の重ね合わせ部も全てDパターンの迷彩生地を使用して 作られている。
こうした部分には、他のパターンの端切れ等が使用される事が間々あるが、中には明らかに 迷彩効果の観点から問題になりそうなツェルトバーンも存在している。
ディティール
 
これは秋側のパターンのクローズアップである。
こうして見ると、あまり印象的な図柄の無いパターンで、45cmでリピートしていても、 その事が迷彩効果をあまり減ずる事の無い、優れたデザインである事が理解出来る。
 
これに比べるとCパターン等は極めて印象的な図柄が縦方向のリピートを際立たせ、ツェル トバーンには不向きな迷彩パターンであったと言えるだろう。
ディティール
 
上の画像よりも更にパターンを大きく写した画像であるが、秋側も3色プリントである事 や、パターンの輪郭線がぼやけた感じになっている様子、更には、このDパターンで既にE・Fパターンの雲形模様の原形が出来あがっている事等が確認出来 る。
 
また、この画像にはツェルトバーンの周辺部も写っているが、スリット部同様に全てがDパ ターンの迷彩生地で作られているのがわかる。
ディティール
 
迷彩パターンは、この画像で見ると縦方向でリピートしているが、Dパターンを見る上で は、画像の左の方にある輪状のパターンが目安になる。
 
しかし、一番上の画像を見てもわかる様に、このDパターンはある程度離れたところから見 ると、パターンのリピートは全くと言って良い程気にならない。これは規則性のある模様が視認しにくいと言う意味で、極めて優れたパターンであった事を示し ている。
補修跡
 
この画像中央上部に丸い布辺が貼られているが、これはツェルトバーンに付属していた補修 用の布辺で、直径24mm、30mm、53mmの3種類と24mmの物を2ツつなげた雪だるまの様な形の物等があった。
 
これらは通常小さい穴や破れを補修する時に使用され、縫う事で穴をあける事を避ける為接 着する事になっていた。
   
   
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12.Dec.2001 公開
  
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