ここでは、Waffen-SSの1型Aパターンのツェル トバーンの展示をしています。
   
はじめに
 
前ページに引き続きWaffen-SSの1型Aパターンのツェルトバー ンを紹介します。
   
リバーシブル迷彩
 
前述の様に、SSの迷彩パターンは春夏側と秋側で、この様に異なる色が使われてプリント されている。
陸軍のスプリンターパターンのツェルトバーンでも、秋側が茶系のみの色の物が生産されて いるが、何故か残存数は極めて少ない。
SSのリバーシブルの迷彩に関しては、最後までハッキリと春夏側と秋側が色で区別されて いたのも興味深い。
リバーシブル迷彩
 
上の画像では、春夏側の色を少し調整して”緑”に見える様画像処理を施している。
実際生産当初には、かなり緑が鮮やかだった事は、スリットの中で確認出来ているが、Aパ ターンの1型ツェルトバーンの多くは、この様に退色をしている物が多い。僅か数年の違いで、退色のあまり見られないツェルトバーンが多く残存している事を 考えると、染料の変更等があったのかもしれない。

 
迷彩番号とグルメット等
 
前ページで紹介した様に、Aパターンは裏表で同じパターンが刷られているので、秋側でも 底辺中央部に迷彩番号を確認する事が出来る。
また、このツェルトバーンでは、秋側のグルメットの方が良く色が残っている。
 
グルメット等
 
SSのリバーシブル迷彩装備の多くが、春夏側を表として作られている事は何度か書いてい るが、補強布だけでは無くグルメット金具の付け方もそれを証明している。
この写真は底辺端部のクローズアップであるが、前ページの写真と比べて見て欲しい。
グルメット等
 
ブラウンに着色されたグルメットとボタン。
春夏側より色が残っていて、着色されていた事がはっきりわかる。
グルメットの中央部がグリーンなのは、春夏側のグルメットが折り返されている為である。

 
スタンプ等

SSのツェルトバーンは、国防軍の物と比べるとメーカースタンプが押してある物が 少ないが、スタンプは国防軍の物と同様、秋側の面の底辺の隅の方に押されている。ここで紹介するスタンプの他にR.B.Nr (Reichsbetriebsnummer:国家工場番号)のスタンプも確認されているが、詳細は不明である。

スタンプ等
 
スタンプの詳細。
 
"Warei"-Patentzelt
 Walter Reichert 
 BERLIN NW 40
 
BERLIN NW 40にある、Walter Reichert:ヴァルター・ライヒェルト社製の"Warei:ヴァライ"と言う商標を意味するスタンプ。

 
スタンプ等
 
このスタンプは、国防軍のツェルトバーンにも見ることが出来るので、このメーカーが国防 軍とSSのツェルトバーンを生産していた事がわかる。
スタンプ等

"Warei"-Zeltbahn, D.R.P. 1939のスタンプ。
この"Warei"は商標名で、この商標名で少なくとも1937年からSS用の迷彩柄の ツェルトバーンを生産していた。
D.R.P.は、Deutsch Reichs Patent,ドイツ国家特許局の略。1939は製造年を表している。


 
ディティール
 
このツェルトバーンの補強布の裏側は、写真の様にプリントが施されていない。
これは補強布と言っても迷彩柄を合わせる必要から、端切れを使うのではなく、当初は専用 の生地を作っていた事を示している。
補強布は常に秋側に施されたので、春夏側のパターンは刷る必要が無かったのだろう。
   
   
ホームに戻る
資料 館トップへ

本サイトに掲載されている文章及び画像の 無断転載はお断りします。Copyright  2000  STEINER

19.Apr.2000 公開
  
   inserted by FC2 system