ここでは、ガスシートとガスシートケースの展示をしてい ます。
   
ここでは、ガスシートとガスシートケースの展示をしています。
   
ガスシート
   
 
ガスシート: Gasschuetzbekleidung
 
ガスシート(ガスケープ)は概ね2m×1,2mの長方形の対ガス攻撃用 シートで、専用素材で作られていた。専用素材には紙製の物と布製 の物があり、使用法は毒ガス攻撃を受けた時、ガスマスクを装着し、このシートを被りじっとガスがその場から無くなるのを待つと言う物だったが、第二次大戦 では本格的ガス戦は行われなかった為、使用される事は無かった。
 
画像の物は紙製のガスシートで、折り畳んで布製ケースに収納されてい る。
文献によると専用素材とあるが、外観上はシワのある薄いボール紙のよう に見える。
布製の物はコットンにゴム引き加工を施した物があるが、そちらの方が信 頼出来るような感じがするが、どちらにしても直にガスに触れるよ りは良いといった程度の物であったろうと思われる。
 
この画像のケースは熱帯用に作られた物で、蓋の裏側にメーカーコード等 のスタンプが押されている。
 
   
ガスシートケース
   
 
 
 
ケース: Gasschuetzbekleidungtasch
 
この初期型ケースは、四隅に補強布が付いているのが特徴で、後のタイプ と比べると、大きさも少し小さく作られていた。写真のケースは黒 のゴム引き布製であるが、他にオリーブグリーンやフィールドグレーのゴム引き布製の物も作られていた。
 
縦:220mm 横:165mm 厚:30mm
 
このケースは画像で見たとおり2ケのスナップボタンで止める事 が出来る蓋が付けられた簡単な袋で、裏側にはガスマスクケースの ストラップを通す為の布製ループが2本取り付けられている。また、袋本体の側面が別パーツで作られているのも、初期型の特徴の一つである。
 
 
 
フィールドグレーの布製ケース
 
写真のフィールドグレーの布製ケースは、1942年頃から使用された物 で、初期型のたケースよりも、若干大きく作られている。蓋の部分 に付けられているスナップは、パンツァーグラウに塗装されている。
 
縦:250mm 横:200mm
 
このタイプのガスシートケースは、四隅に補強布が省かれた他、 袋本体が1枚の布から作られており、初期型よりも簡単な裁断に変 更されている。
 
 
 
サンドの布製ケース
 
これは当初アフリカ用に作られたタイプだが、末期には他の戦線でも支給 された。
作りは上のフィールドグレーの物と殆ど同じ作りである。蓋の裏側にある スタンプ : bzl 2096 これはメーカーコードと製造管理番号と思われる。
 
このケースは他のドイツ軍装備に比べて装着用ループ等が、かな り”ヤワ”な作りとなっている気がするが、おそらく一回ガス攻撃 を受けた後は再使用をしないで、使い捨てにする事としていた為だろうと考えられる。
 
 
ビニールに似た化繊製のケース
 
初期型ケースに似たタイプであるが、四隅に補強布ステッチのみに簡略化されたタイプ。
 
これは”dvq”社、1943年製である。
 
また、このケースは戦後ガスマスクケースに巻かれたまま放置されていたため、裏側にガスマスクケースのリブの跡が残っている。
   
装着方法
   
 
開戦当初の装着方法で、ガスマスクケースのストラップをループに通した だけの方法。
 
これで右肩から左脇腹に向かって掛けたストラップの中央当たりに装着す る事とされていたが、胸にこのケースは結構邪魔で、更に少し動く とずり下がり、前線では極めて不評だった。(本来はゴム引きの初期型のケースの装着方法である。)
ポーランド戦やフランス戦、対ソ戦初期の写真等にこの装着法をした兵の 写真が確認出来る。
 
右のケースを裏返した画像:これではすぐにずれてしまうことが 容易に想像出来る。
 
1940年3月18日付け通達(HM40.Nr381)により、ケースが滑り落ちる事の防止方法として、ケースのループにストラップを 一回巻き付ける事が規定された。
しかしこの程度の改良では、満足出来るような結果が得られなかった為、度々強く禁止命令が出されたにもかかわらず、ガスマスクケースに ゴムバンドや革製ストラップ等で巻き付けて携行する事が行われた。
1942年12月11日付け通達 (HM42.Nr1130)によって、ケースはガスマスクケースのス トラップでガスマスクケースに固定する事と規定された。
これによって滑り落ちるという事は解消されたが、ループの強度の問題があったせいか、戦場写真でこの装着法を守っている写真をはっきり 確認する事は難しい。
再三巻き付ける装着法が禁止されているが、ゴム引き等のシートは強く縛り付ける事で傷んでしまう事がその理由と考えられる。
再三禁止された装着方法:極めて簡単で丈夫な方法である為、戦 場写真等では良く確認出来る方法。
 
特に1943年頃の写真では、上記通達が出されていたにもかかわらず、この様にベルトを併用している兵が多く見受けられる。
   
   
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本サイトに掲載されている文章及び画像の 無断転載はお断りします。Copyright  1999  STEINER

03.May.1999 公開
29.Jul.2002 改定
03.Apr.2004 改定
  
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