このページでは、親衛隊の将校用バックルを紹介します。
   
はじめに

前ページに引き続き、SS将校用バックルを紹介するが、一番上の亜鉛合金製の物以 外は残存数も少ないタイプの為、資料も少なくキャプションが不充分である事をご容赦願いたい。

   
SS将校用ベルトバックル
   
亜鉛合金製バックル

これはO.L.C.(Overhoff & Cie)社製のバックルで、本体の直径は49mm、アルミ製のバックルと同じ作りの物である。デザインは写真のように、国家鷲章の下に”Meine Ehre heisst Terue !”(忠誠こそ我が名誉!)の文字を配した物で、陸軍の”GOTT MIT UNS”(神、我らと共に)とは異なる。
写真左が裏側の刻印のクローズアップだが、RZM、SS、の他に生産年を表す42やメー カー名を示すOLCの文字が確認出来る。

銀製バックル

これは礼装ベルト用に作られた物で、基本的デザインはアルミ製バックルと同じ物で ある。裏側にはO&C.ges.geschの刻印が打刻されており、これもOverhoff & Cie社製の物である事を示している。上の亜鉛合金製バックルと作りが違うのは、材質の違いによると思われるが、1940年の戦時服装規定(いわゆる礼装 を一時廃止するという物)以前に作られた物と考えられる事以外詳細は判らない。

鉄製バックル

これについても資料が無く詳細が判らないのだが、アルミが航空機生産に必要だった 為に作られた、戦時モデルのバリエーションと思われる。作りは銀製の礼装用バックルに似ており、裏側にはRZMの刻印が打刻されている。1941年にSS -BW(SS被服廠)の生産体制が整備され、被服の多くがRZMの統制からSS-BWに移管されたが、ベルトバックル等は最後まで民間会社が生産してい た。これらの会社がいつまでRZMの統制下にあったか御存知の方がいらしたら御教示願いたい。

   
SS将校用礼装用ベルト
   
 

 
 
将校用礼装用ベルト

式典等の際に着用されるブロケードのベルト。タイトルでSS用と書いたが、実際に は警察も警察用バックルを付けて使用した。(ドイツの警察組織はSSの管轄下にあったため)これは一般的な黒いウール地の礼装ベルトとアルミ製バックル。
 

 

 
礼装用ベルトのディティール

これはベルトの長さ調節部を写したショットだが、上が通常の革製ベルト、下が礼装 用ベルトである。この礼装用ベルトの長さ調節穴は、15mm間隔で9個あけられている。
また、礼装ベルトの方にはRZMの紙製タグが貼られているのに注意。

礼装用ベルトのディティール

礼装ベルトのRZMタグ。この紙タグは残念ながら一部が欠損しているが、RZMの マークははっきり残っている。その隣に見える”Herstter”は生産者の意で、本来はその右側には丸に囲まれたSSがプリントされている。A4の右の 赤い”630”が生産者番号。更にその下にはReichszeugmeisterei:党需品管理局の文字、更にその下にはシリアルナンバーがプリントさ れている。実際にはアイテム毎にアルファベットで分類されているのだが、スペースの関係でこれについては改めて機会を見て紹介する事にする。

 

 
将校用礼装用ベルト
 
こちらはフィールドグレーの台布を使ったSS及び警察将校礼装用ベルトと亜鉛合金製バッ クル。
アルミ糸の織り出しテープは全く同じ物が使われている。
 

 
礼装用ベルトのディティール

礼装用ベルトは、写真の様にアルミ糸でSSルーンとオークリーフ(オークはドイツ の国樹)が織り出してあるテープが縫い付けてある。通常の礼装ベルトの台布は黒のウールであるが、このベルトの台布はフィールドグレーで武装SS及び警察 用に作られた物である。

礼装用ベルトのディティール

礼装用ベルトも通常のベルト同様に裏側で長さ(サイズ)を調整出来る様に作られて いる。このベルトの調節穴は、20mm間隔で7個あけられている。サイズ調整用のベルトは革製で、礼装ベルト本体の芯に縫い付けられている。

   
   
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17.Jan.2000 公開
08.Jul.2000 改定
  
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