本コンテンツでは、 WKII当時のドイツの勲章メーカー番号と、LDOドイツ勲章生産者共同組合コード表を、自 分自身の備 忘録としてまとめておく。

　
勲章・戦功章・名誉章は、実際に佩用するメダルやリボン、シルト（盾形章）と、勲記・章記・所有証明書など の書類がセットで授与され、授章者は勲記・章記・所有証明書を提示すれば、メダル等を取り扱っている宝飾店等で、メダル類を私費で追加購入する事ができた。
当初これらの宝飾店の中には、国に納入契約の無い業者もあり、また、メダル類の形状・材質・製法等に関する規制も不充分だっため、メダルの等級などがあい まいに見える物や、過度な装飾を加えた物などが作られる事があった。
こ れらの問題を解決するために、1941年に制定された法により、メダル類の製造は認可制とし、製造に関する規定が制定され、認可業者に対してメーカー番号が付された。また、この法により無許可メダル類の個人購入も 禁止した。
したがって、実物であっても極めて例外的な作りのメダル類は、1941年の関連法導入以前に作られた物と考えられる。

Nr.35 のF.W. Assmann & Söhneや、Nr.81のOverhoff & Cie.は、ベルトバックルのメーカーとしても有名で、この両社はRZMのバックルメーカーコードも取得していた。また、両社共に勲章メーカーが多い Lüdenscheidにあった事も興味深い。

　
LDOは”Leistungs Gemeinschaft der Deutscher Ordenshersteller”の略で、一般的には”ドイツ 勲章生産者共同組合”とか、”ドイツ勲章協会”などと訳されている。
この組織は、総統官邸からの制令で組織された、全ての勲章・戦功章・名誉章の製造に関 する管理を目的とした自治組織で、
メダル類の寸法、材質、製法などを管理すると同時に、製法などを検討し、各メーカーに情報共有を図る役割も果たしていた。
メーカーの中には、勲章メーカー番号と、このLDOコードの２種類の番号を取得している場合があるが、一般的には国に納入するメダル類には勲章メーカー番 号を打刻し、LDOコードは私費購入品に打刻していた。
また、この組合に加入していたメーカーの中には、全てのメダル類を製造出来るメーカーと、一部のメダルの製造が出来ないメーカーがあった。
LDOコードは、数字の前に”L/10”のようにL/を加え、勲章メーカー番号と区別されている。

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