ここでは、ドイツ軍の勲章・戦功章・名誉章等に関する資 料の展示をしています。
   
はじめに
 
私はドイツ軍の”勲章・戦功章・名誉章”に魅力を感じつつ、実はあまり詳しくありませ ん。
これまでのコレクション歴の中で、いくつかのメダル・リボン等は入手していましたが、わ ざわざコンテンツ化して見て頂く程の知識やアイテムがある訳では無く、”勲記資料”等のドキュメントが入手出来たら、自分自身が勉強する意味もあってコン テンツ化したいと思っていました。
 
この度自分のHPを通して知り合う事の出来た方々の御協力で、いくつかの”勲章・戦功 章・名誉章”のコンテンツ化が可能となりましたが、実際にはメダル・リボン・勲記・章記等の多くが借物で、解説に関しても皆様の協力があって初めて出来あ がったコンテンツです。ここで改めて御協力頂いた皆様に感謝御礼申し上げます。
 
”勲章・戦功章・名誉章”のコンテンツのバナーに”Orden und Ehrenzeichen”と書きましたが、これはドイツ軍の操典とも言える”REIBERT”ライベルトに記載されている表記で、Ordenは勲章・メ ダル・バッジの意で、Ehrenzeichenは名誉章の意味です。
 
勲章とは”国家が勲功に対して授与する物”で、本来は国王や国家元首等の名において授与 される物を指しますので、本コンテツでは、一部の例外はあるものの勲記に”総統の名において”と記載されている物を”勲章”とし、他の物と区別して紹介し ています。
 
したがって、上記条件を満たしていない”戦功章・名誉章・資格証明章”等のドキュメント に関しては”勲記”では無く、”章記”と言う表記をする事としました。
 
このページでは、様々なメダル等をどの様に分類するかと言う事と、使用する用語の背景な どを簡単に説明したいと思いますが、いわゆる”勲章”について書かれた市販の解説書とは多少異なる部分があるかもしれません。
また訳語の選択等にも異論があるかもしれませんが、「これは違う!」と言う部分があった 場合には御教示頂けると幸いです。
 
     
ライベルト
 
これは1941年度版の歩兵科用操典だが、ドイツの歴史からはじまり、軍隊生活全般・軍 装・分隊から中隊までの部隊編成・武器の取扱い説明と手入れ・射撃・地図の見方・基本的戦術・各種信号・記号・馬の手入れ・同盟国の軍装と警察・党組織等 の階級章などと、兵科毎に専門分野が詳しく解説されている。
 
1941年版では兵科・兵種別に18種類が出版されていた。(歩兵・機関銃・砲兵等は自 動車化部隊用の物がある。)
 
今回は”Orden und Ehrenzeichen”の説明ページのみ抜粋して紹介する。

資料館内の図書館のコンテンツに関連ページがあるので、興味のある方はそちらを参 照願いたい。

Orden und Ehrenzeichen des gegenwaertigen Krieges
 
現在行われている戦争の勲章と名誉章とタイトルが付いたこのページでは、大鉄十字章・騎 士十字章・鉄十字章(一級・二級)・戦功十字章(一級・二級)・一級と二級鉄十字章の飾版・戦傷章が紹介されている。
Weitere bekannte Orden und Ehrenzeichen
 
その他の良く知られている勲章と名誉章とタイトルの付いたこのページでは、第一次世界大 戦時のプール・ル・メリート勲章をはじめ、一級鉄十字章・戦傷章等の他に、高級党員章や勤続章・従軍記章等の紹介がされている。
 
勲章
 
左の画像の騎士十字章・鉄十字章・戦功十字章に関しては伝統的な十字章の流れを汲む物で あり、ドキュメントも”総統の名において”と言う文からはじまっているので、本コンテンツでは”勲章”と分類する事にした。
厳密には本来”勲章”は国王や国家元首から授与される物であるが、鉄十字章に関しては部 隊司令官から授与されているので勲章という訳は適当では無いかもしれないが、「ドイツ人民の名において」「総統兼国防軍最高司令官」が授ける騎士鉄十字章 の下位のものと位置づける解釈をした。
かつての王制国家では将校への授与権は国王にあったが、下士兵に対する下位の勲章(通常 は七宝のない勲章かメダル)は司令官にもあった様である。
 
実際には”東部戦線従軍記章”の様に”総統の名において”授与されている例外も存在する が、東部戦線従軍記章自体がある意味特別扱いを受けている高位な従軍記章で(第二ボタンのホールにリボンを付ける事が出来る)、準勲章か名誉章に分類でき る物なのかもしれない。
 
 
戦功章
  
これは御馴染みの歩兵突撃章や一般突撃章・戦車突撃章の画像だが、歩兵突撃章は” Infanterie-Sturmabzeichen”、戦車突撃章は”Panzerkampfabzeichen”と、”abzeichen”:徽章も しくは記章と言う単語が使われており、ドキュメントの方も”総統の名において”と言う文面が無いので、本コンテンツでは”戦功章”と分類する事にした。
 
 
名誉章(勤続章と従軍記章)
 
これは二級鉄十字章のコンテンツでも紹介しているメダルバーだが、通常メダルバーやリボ ンバーでは左から高位なメダルを並べる事になっている。
 
真中は空軍の勤続4年章で右がズテーテンラント従軍記章であるが、従軍記章によっては勤 続章より左に付ける物もある。
 
軍隊では先任という事は上下関係において重要な事であるから勤続年数を表す記章は古参の 印として重要視されていたのだろう。
 
また従軍記章も特定の作戦に従軍した者に与えられる物で、通常は功労が無くとも貰えると 言う意味で、本コンテンツでは勤続章と共に”名誉章”と分類する事にした。
 
 

 
名誉章(戦傷章)
 
”戦傷章”これは戦傷を被った者に与えられた記章で、第一次世界大戦の時も同様の記章が 制定されていた。
 
これも、戦功章とは少し意味合いが異なると考え、本コンテンツでは”名誉章”と分類する 事とする。
 

 
名誉章(資格章と検定章)
 
画像はSA(突撃隊)のスポーツ章と国家スポーツ章であるが、これは一定の規定に合格す ると授与された物で、検定章と言う性格の物である。
 
資格章としては、空軍のパイロット章や、降下章などの一定の訓練を終了した者に与えられ た徽章もある。
 
これらは直接戦闘行動とは関係無いが、所有者の資格等を示す物として本コンテンツでは” 名誉章”と分類する。
 
名誉章(盾形章:シールド章)
 
画像は”ナルビク”・”クリミア”・”ホルム”・”デミヤンスク”・”クバン”の各盾形 章であるが、これらはそれぞれの地域において定められた期間内に一定以上の日数従軍すると与えられた従軍記章の一種で、陸軍はフィールドグレー・空軍は フィールドブルー・海軍は紺色のウール製の台布に付けて左袖の上部に付けた。
 
なお、今回の画像には無いが、他に”ラップラント”・”ロリアン”盾形章も制定されてい た。
 
これら盾形章も、東部戦線従軍記章同様、激戦に参加した事の証で本コンテンツでは”名誉 章”と分類する。
 
シールド章のシールドはドイツ語だとSchild:シルトとなる。
 
   
勲記と章記
   
勲記
 
一級鉄十字章の勲記。
 
一番上に鉄十字章の絵があり、そのすぐ下には
 
IM NAMEN DES FUEHRERS
UND
OBERSTEN BEFEHLSHABERS
DER WEHRMACHT
 
”総統兼国防軍最高司令官の名において”とプリントされており、これが”国家”から授与 されている事を示している。
 
章記
 
これは歩兵突撃章の章記。
 
上の鉄十字章の勲記とは異なり、一番上には”Besitzzeugnis:所有証明書” とプリントされている。
 
これは、戦車突撃章や白兵戦章等の”戦功章”や戦傷章の様な”名誉章”にも共通してい る。
章記
 
これは東部戦線従軍記章の章記で、一番上に
 
IM NAMEN DES FUEHRERS
UND
OBERSTEN BEFEHLSHABERS
DER WEHRMACHT
 
”総統兼国防軍最高司令官の名において”とプリントされている。
 
これに関しては、前述の様に本コンテンツでは例外として扱う事とした。
    
記章と徽章について
 
広辞苑によると、

き‐しょう【記章】
記念のため、その事に関係した人に与えるしるし。「従軍記章」徽章(キシヨウ)に同じ。

き‐しょう【徽章・記章】
(「徽」はしるし、「章」は模様の意) 職務・身分または名誉を表すために、衣服・帽子・提灯(チヨウチン)などにつけるしるし。
「制帽の徽章」

となっております。
したがって、記念という意味合いが強い従軍記章には”記章”パイロット章等の資格章に は”徽章”という単語を使用しました。
 
最後になりましたが、この記章と徽章の区別をはじめ、”勲章”に関する概念は08/15 さんに御教示頂きました。

   
    
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04.Nov.2000 公開
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