此処ではドイツ第三帝国の軍装品に関する用語の簡単な解説をしておりますが、文献により異なる訳・解釈も多くある為、私見で選択して 掲載してある事をお断りしておきます。 
また、今回の企画では「ドイツ軍及び武装親衛隊 」を中心に考えておりますので、その他の単語は基本的に掲載されておりません。 
  
組 織 関 係 
  
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
ドイツ国防軍 Wehrmacht ドイツ国軍(陸・海・空・三軍の総称)
WH Heer ドイツ陸軍
KM Kriegsmarine ドイツ海軍
LW Luftwaffe ドイツ空軍
DAK DeutscheAfrikaKorps ドイツアフリカ軍団
親衛隊・SS Schutzstaffel 1925年、ヒトラーの身辺護衛の為に設立、長官ハインリッヒ・ヒムラーの下に武装親衛隊・全警察組織・国家保安本部・ゲシュタポ (秘密警察)等を統括する巨大な組織となった。
武装親衛隊・W-SS Waffen-SS SS組織の中に作られたヒトラーの護衛部隊より発展した軍事組織で1940年以降外人部隊も編入し、最終的には38師団(名目上)が 編制された。極一部のエリート師団以外は、殆どが師団規模に満たない二流師団であった。
ライプシュタンダルテ・LAH  Leibstandarte SS Adolf Hitler ヒトラーの護衛部隊より発展した1番目の武装親衛隊、1941年に師団規模になり、東西両戦線に戦闘に参加した。
SS-VT SS-Verfügungstruppe 初期のSS戦闘部隊、ヒトラー個人に忠誠を誓う私設軍隊で、1933年に武装親衛隊に発展した。
党需品管理局・RZM Reichszeugmeisterei ナチス党で使用する物品の統制をしていた管理部門の名称で、初期のSSの装備も管理統制されていたが、武装SSに関しては組織が大き くなり、品物によっては次第にRZMの統制から外された。SSの軍装品にタグや刻印を見ることがある。
SS被服廠・SS-BW SS-Bekleidungswerke 武装SSの被服等を生産していた部門で、殆どは強制収容所内に設置されていた。武装SSは軍事組織ではあったが、その被服等は一部の 例外を除いて独自の物を使用し続けた。
ライヒスヴェーア Reichswehr ワイマール時代のドイツ国軍の名称。
  
被 服 関 連
  
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
スチールヘルメット Stahlhelm 軍隊で使用されたヘルメットの殆どは1935年型1940年型1942年型でその違いは徐々に生産性を向上させるための省力化が行わ れた事である。
シェル Glocke スチールヘルメットの内装を除いた部分の呼称。
ライナー Innenfutter スチールヘルメットの内装部分の呼称。 
降下猟兵用を除き、軍用は31年型が使用されていた。
ヘルメットカバー Stahlhelmbezueg スチールヘルメットに被せる迷彩カバー等。
制帽 Schirmmütze 基本的なデザインは将校用も下士官・兵用も同じであるが、材質は異なる。また、顎紐も将校の物がアルミモール製(末期にはレーヨン製 もあった)に対し、下士官・兵用は革製の物が付けられていた。兵科によっては独自の徽章が付けられた。
略帽 Feldmütze 訳としては、野戦帽の方が正しい。形も制帽に似た物から始まり舟形、更に折り返しが下ろせるタイプ(陸軍)等色々作られた。
シフ Schiffchen 船型略帽の通称(シフヒェン)。その外観が小船の形に似ている事から付けられた呼称。
規格帽 Einheitsfeldmütze 統一規格野戦帽。1943年頃から戦局の激化に伴い全軍の装備の統一化が計られた。この帽子もその一環で採用された。しかし、実際に はかなりのバリエーションが生産されている。
山岳帽 Bergmütze 山岳部隊専用に作られた野戦帽で、1940年採用。それまでの野戦帽より実用的で人気も高く、後の規格帽の採用につながってはいるが 実際には全くの別物である。外観でも鍔が短く帽子の高さが高い等の特徴がある。
パンツァーベレー Schutzmütze 戦車搭乗服と同時に採用になった黒のベレー帽と保護帽を組み合わせた物であるが、評判は悪く1941年までには生産も中止された。突 撃砲搭乗用のフィールドグレーのタイプも作られた。
礼服上着 Waffenrock 礼装用軍服、この服には張り付けポケットは無く、袖口にも襟章に似た徽章が付けられている他、兵科色のパイピングが前合わせの部分等 に使われている。勲章類もリボンだけでは無く左胸に付ける。
勤務服 Dienstrock いわゆる制服で野戦服と礼服以外の物。4ツポケットの物が基本だが、胸ポケットのみ貼り付けポケットの場合もあり、バリエーションも 多く存在する。生地もフランネルやドスキン、ラシャ地など色々な素材が使われている。
野戦服 Feldbluse いわゆる戦闘服であるが、材質、形状共に多数のバリエーションが作られた。1936年型を原形に1940年1941年1942年 1943年1944年と戦争が始まると毎年新型が採用になっている。何れも省力化が目的で質は低下していった。
野戦ズボン Feldhose ズボンも野戦服同様材質・作りに変更が加えられ多くのバリエーションが作られた。当初のストレートズボンはグレーであったが、後には 上着と共色に変更され、更に後には形の変更も行われた。
長ズボン Langhose いわゆる長ズボンであるが、野戦ズボンや、ストレートズボン等をさす事が多い。
ストレートズボン Tuchhose 戦前より使用されていたストレートズボンで当初はグレーであったが1940年頃よりフィールドグレーに変更された。
カイルホーゼ Keilhose くさび形ズボン:ジャックブーツが短ブーツに変更された為にズボンの形も変更された。このズボンからベルト通しが追加され、ベルトと サスペンダーの両方が使用出来るようになった。
ルントブントホーゼ Rundbundhose ベルト付きズボン:1944年採用の統一規格野戦服の採用と同時に生産支給されたズボンで、ゆったりとした作りになっていて裾を紐で 絞れるような作りになっていた。
山岳ズボン Berghose mit Gelenkbinden 戦前から陸軍で採用されていた、足首を絞る厚い革ベルトが付けられたズボンで、後のカイルホーゼ等に似た外観のズボン、戦争中期頃か らカイルホーゼの裾を補強して代用され、SSでは1943年末からカイルホーゼに変更された。
降下ズボン Springerhose 降下猟兵用に支給されたズボンで落下傘の索を切るナイフを収納する為のポケットが付いている事、包帯収納用ポケットが備えられている 事、裾が絞られている事等が外観上の特徴。一般にブルーグレーと勘違いされているが、フィールドグレーの生地で作られている。
乗馬ズボン Stiefelhose 元来馬に乗るために作られたズボンであるが、騎兵の他に将校や一部の下士官が着用したズボン。将校のズボンはオーダーメードの物が多 いので様々なバリエーションが作られた。
短ゲートル Stoffgamaschen
Leinengamaschen(布製)
短ブーツが標準支給されるようになって、ズボンの裾を巻くため支給された。山岳部隊等で使用されていた物とは全く別の簡単な物であ る。
ジャックブーツ(行軍靴) Marschstiefel ドイツ兵というとこの黒革の半長靴を連想するが、戦争が始まると間もなく(1940年)長さが短く変更された。靴の裏には鉄の鋲が、 踵には馬蹄形の金具が打たれている。
サイコロツボ Knobelbecher ジャックブーツ(行軍靴)のニックネーム、この靴は寒冷地では、その底に打たれてある鋲を通して兵士の足を凍傷にしてしまうという欠 点があり、東部戦線では防寒靴も使用された。
短ブーツ(編上靴) Schnürschuhe
Schnürstiefel
当初から機甲科将兵などには行軍靴と共に支給されていたが、戦争が激化し物資が不足したため1942年に全兵科にこの編上靴が短ゲー トルと共に支給されることになった。 
靴の裏側には行軍靴同様に鉄の鋲等の金具が付けられている。
登山靴 Bergschuhe
Bergstiefel
山岳部隊用に採用された登山靴で、一般の靴よりゴツイ滑り止め金具が取り付けられている。通常やはり山岳部隊用の布製ゲートルと組み 合わせて使用された。
乗馬ブーツ(長靴) Reitstiefel
Hohe Stiefel
将校用の長靴で一般的には黒革製の物が多い。一部の下士官(士官候補生等)の着用例もあるが、資料によると作りが異なっている。
スポーツシューズ Laufschuhe スポーツ着と共に支給された、黒革製の靴。
フェルト製オーバーブーツ Filzschuhe 防寒用のフェルト製オーバーブーツ。
フェルトブーツ Filzstiefel フェルト製防寒ブーツ。
ベルト Koppelriemen 制服の上に着用するベルトで厚い革で作られている。(末期には合成革の物も作られた)下士官・兵用のベルトは裏側に長さを調節するた めのベルトが付けられていて、そこにベルトバックルが取り付けられる。将校のベルトはバックル付きの物とそうでは無い物があり各軍でデザイン等も異なって いる。
バックル Koppelschloss これもまた各軍で異なるが陸・海軍の下士官の物にはGOTT MIT UNS:「神は我らと共に」とレリーフが、親衛隊は全階級の物にMeine Ehre heisst Treue:「忠誠こそ我が名誉」とレリーフがある。材質、メーカー、仕上げなど多くのバリエーションがある。
コート Mantel いわゆるコートであるが、各軍、年式、階級等で多少異なる色・形が使用された。記章類の着用規定は各軍で異なるが、肩章は付けてい た。
歩哨コート Wachmantel 歩哨などの為に作られたコートで、裏側に毛皮等が使われ防寒性能が高い。
革製コート Ledermantel 将校用のコートで、グレーか茶革が使われた。
戦車服・パンツァージャケット Feldjacke der Panzertruppen 機甲部隊の為に作られた独自の野戦服で、プロイセンの竜騎兵の黒い服を意識している。エリート部隊の印象を作る意図のデザインが秀逸 である。また狭い車内でボタンが引っかかるを防ぐ為、隠しボタンになっている事も特徴。SSは独自のデザインの服を使用した。
迷彩アノラック Umkehrbare Winteranzug 防寒用に作られた衣料でリバーシブルになっている。片面は白のコットンで雪中迷彩、片面は様々な迷彩パターンのコットンが使われてい る。綿入りで火がつくと厄介な事から戦車兵には好まれなかったという記述もある。
迷彩スモック Tarnjacke 一般兵に世界で初めて迷彩服を大量に支給したのは武装SSであるが、その最初に作られたのが迷彩スモックである。 
迷彩パターンも多数作られ、形も3種類ある。リバーシブルで季節等に合わせて着用出来る様作られている。陸軍は極少量生産しただけで、現地生産の物もあ る。
オートバイ兵用コート Schutzmantel für
Kraftradfahrer
ゴム引き布で作られた防水コートで車載兵用に作られた。(アフリカ用の物は通常のコットン製)裾にボタンが付けられていて、ズボンの 様に足を巻く事が出来る作りになっている。
夏季用野戦服 Drilchanzug 本来はコットン製被服と言う意味で、野戦服はリードグリーンのヘリンボーンコットン生地で作られている。
作業着 Arbeitsjacke u, hosen 初期には生成りの、後にはリードグリーンのヘリンボーンコットン生地で作られた作業着。
シャツ Hemt 野戦服等の下に着るシャツ。
セーター Schliupjacke 野戦服の下に着る事ができるセーターで、36年型と42年型がある。
足布 Fuss-Lappen 通常靴下と共に支給された布で、足を包むための物。
靴下 Strümpfe いわゆる靴下であるが、サイズ表記のラインがあるタイプが有名。
カラー Halsbinde
Kragenbinde
Wäschekragen
涎掛けの様なカラーで、首に巻くタイプ。
野戦服に付ける布製カラー。
将校勤務服用ホワイトカラー。
手袋 Handschuhe グレーのニット製手袋で、サイズ表示のライン入りの物が有名。
  
徽 章 関 係
  
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
国家鷲章 Hoheitsabzeichen
Hoheitsadler
ドイツの国鳥である鷲とハーケンクロイツを組み合わせてデザインされている。各軍で様々なタイプが作られていた。国防軍は右胸に親衛 隊は左袖に着用した。各軍の中でも多数のバリエーションがある。
国章(ロゼット) Reichskokarde 帽章に使われた国章で、三重の円になっている。中から赤・白・黒の順で同心円になっていて、国旗を表している。下士官・兵用は刺繍、 将校用はアルミモール刺繍の物が作られていた。また制帽用には金属製の物もある。
襟章 Kragenspiegel 襟に付ける階級章で各軍で独自の物を採用していた。空軍などは階級の他兵科色の台布を使用し、陸軍でも兵科色のラインの入った襟章も 採用された。ただし陸軍タイプの襟章は下士官・兵共に全て同じ物を使用していたために襟章だけでは階級は判からない。
襟章(リッツェン) Doppellitze ダークグリーンの台布、若しくは襟に直に縫いつける襟章で下士官・兵用の物と将校用の物があり、兵科色のラインが2本入ったタイプも ある。色や作りの違うパターンが作られた。
肩章(兵用)
肩章(将校用)
Schulterklappen
Schulterstuecke
肩に付ける階級章で各軍で様々なバリエーションがあった。一部兵の肩章は共通の物が使われたため、その場合の階級は袖章で判断出来る ようになっていた。また付ける服によって、脱着式と固定式があった。
兵科色 Waffenfarbe 兵科を色で区別するシステムで陸軍では襟章(各兵科共通タイプを除く)や肩章の縁取り(パイピング)、略帽の兵科色山形や制帽のパイ ピング等に使われた。
パイピング Paspel 肩章の縁取りや制帽の頂部の縁取り等に使われたレーヨンやウール製の紐状テープとか、初期の戦車搭乗服の襟の縁取り、空軍将校の襟の 縁取りのアルミモール等の事を指す。
トレッセ Tresse 下士官を表すアルミシルバーのリボンで襟の縁や肩章の縁に添って縫いつけられた物だが、狙撃の的になることから後にフィールドグレー 等目立たない色の物に変更された。
略帽の兵科色山形章 Soutache 略帽の国章に添って縫いつけたレーヨン製の綾織りのテープで、各兵科毎に色が決められていた。1942年に廃止されたが、そのまま着 用し続けた兵士も多くいた。
袖章・アームバンド・ 
カフタイトル
Ärmelbänd
Ärmelstreifen 
カフタイトルは名誉ある部隊の名前を表す物、(グロスドイチェラント・アドルフヒトラー・ダス ライヒ・ヘルマン ゲーリング等)特 定の戦場に一定期間以上従軍した事を表す物、(アフリカ・クレタ・クールラント等)職種を表す物(野戦憲兵・報道班員等)などがあった。
袖章(逆三角形の階級章等) Dienstgradabzeichen 最もポピュラーなのが一等兵(丸形の台布に星が刺繍)上等兵と伍長の逆三角形の階級章(上等兵の物は下向きの二辺に添ってリボン一 本・伍長が二本縫いつけられている)であるが、他にも迷彩服用の階級章や空軍の搭乗服用階級章などもあった。
袖章(専門職章) Dienststellungsabzeichen 専門職を表す徽章で左袖に付けられた。ウール地に刺繍された物で沢山のバリエーションがある。代表的な物に、医療・通信・技術・輸 送・兵器係・軍楽隊・等がある。
袖章(外人部隊)

Ärmelschild
(Ärmelabzeichen) für Frw.

外人部隊が着用した袖章で、その多くは盾形で出身国の国旗にちなんだデザインになっている。SSの場合多数の外人部隊があったが、部 隊によってはSSの襟章ではなく、それぞれ独自のデザインの襟章と共に使用された。
部隊帯(脱着式) Aufschiebeschlaufen 当初は防諜上の理由で肩章の部隊章等を隠す布製の帯であったが、部隊章を肩章に付けなくなってからは、逆に部隊章や部隊番号、特務文 字を刺繍した帯を付ける場合があった。これは、実用性が高く部隊を変わっても肩章を変える必要が無くなったばかりでなく、防諜の必要が生じた時は外す事が 出来た。



  
野 戦 装 備 関 係
  
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
Yサスペンダー Koppeltragegestell 黒い革で作られたY字型をしたサスペンダーで、ウエストベルトを吊り下げる様に装着された。本来は戦闘装備等を付けるための物ではな いが、戦場での使用例も確認されている。重装備を必要としないパレードなどに使用。
Dリング付きYサスペンダー Koppeltragegestell mit
Hilfstrageriemen
Y-Riemen
Aフレームや背嚢等を付ける事の出来るサスペンダーで(重装備用)と区別されることもある。ウエストベルトに装着した装備の重さも分 散させる効果があり、野戦服にかかる負担を軽減した。このタイプのサスペンダーを使用すると殆ど全ての装備を簡単に装着する事が出来る。
Aフレーム Tragevorrichtung
Gefechtsgepäck für Inf.
訳すと「背負い枠装置・歩兵用戦闘背嚢」という意味だが、その外観がアルファベットのAに似ているところから「Aフレーム」と呼ばれ ている。布製のベースに革製若しくは布製のベルトが付けられていて、飯盒・ツェルトバーン等を取り付け、Dリング付きサスペンダーに装着できる。
Aフレームパック Tasche für persönliche
Bedarfsgegenstände
Aフレームに取り付ける布製の専用パックで小銃等のクリーニングキットや携帯食料、セーターやロープ等を収納した。通常ツェルトバー ンの下に装着される事が多かった為写真等ではあまり見かけない。
迷彩ポンチョ Zeltbahn 1枚で雨具になるのでポンチョと呼ばれているが、「テント用防水布」が正しい。4枚をボタンでつなげるだけで小型テントを作る事が出 来る他、応急担架や風よけ日除け車両の迷彩等にも使用された。なお、ツェルトバーンは戦場での埋葬時に遺体を包むのにも使用された。
飯盒 Kochgeschirr 31 いわゆる飯盒で訳語も炊事道具であるが、調理器具というより配給されたスープ等を暖める事が出来る食器という方がニュアンスが近い気 がする。蓋には取っ手が取り付けられていて、フライパンの代わりに使える様に作られている。
水筒(コップ付き) Feldflasche mit Trinkbecher アルミ若しくは鉄で作られた水筒で、容量が0.8と1Lの物があった。フェルトカバーが付けられていて一部の例外を除いてアルミ・ 鉄・ベークライトのいずれかで作られたコップが付いている。
雑嚢 Brotbeutel 31 兵士の日用品・略帽・携帯食などを入れた布製の蓋付きの袋でウエストベルトから下げていた。通常の兵は右後ろに装着、水筒や飯盒も取 り付けられるように作られている。
背嚢 Tornister 着替えや食器、飯盒・ツェルトバーン・テントロープ・ペグ・靴等の装備品を収納し、背中のサスペンダーの金具に装着出来る様に作られ た収納梱包で背に馬の毛皮を使用した旧型の物や布製等のバリエーションがある。
スコップ 
(折り畳みスコップ) 
[ケース付きの場合] 
Schanzzeug
Kurzspaten 
(Klappspaten)
[mit Tragetasche]
タコツボ(個人用小型塹壕)を掘ったりする時は勿論、白兵戦の時の武器としても使用された。ストレートタイプ(折り畳みが出来ない) と折り畳み式があった。
銃剣 Seitengewehr 小銃等の先端の着剣装置に取り付ける事が出来る剣で白兵戦で使用する他、タコツボを掘るときやテントのペグを打ち込むときのハンマー としても使用した。
ガスマスク(ケース) Gasmaske (Tragbüchse) 第一次世界大戦の毒ガス戦の教訓で支給されたが、結果的には殆ど使用されなかった。面体は布製とゴム製があり、収納缶も長さの長い物 と短い物が生産された。
ガスシート(ガスケープ) Gasschutzplane ガスマスク同様毒ガス戦に備えて支給された。ガス攻撃を受けた時にすっぽり被る長方形のシートで色々な材質の物がある。当初ガスマス ク収納缶のストラップに付けられて携行していたが、後に収納缶に巻き付けて携行するようになった。
弾薬盒 Patronentasche 小銃弾を入れる革製ポーチで3ツのポケットが1ツになっていて各10発の弾が入れられる。左右合計60発の弾を収納。
マガジンポーチ Magazinentasche 予備弾倉を入れるポーチ、代表的な物にMP-38/40やMP43/44の物がある。
マップケース Meldekartentasche 本来書類ケースの意、ただし地図を入れて使用した事が多かった。マップケースはこの書類ケースに収納可能な別物の名称だが、某模型 メーカーの誤訳がすっかり定着している。
コンパス 
腕時計タイプ 
(航空兵などが使用)
Marschkompass
Armkompass
方位磁石、様々なバリエーションが作られた。黒のベークライトの本体に埋め込まれていて黒く塗装された真鍮製の蓋がついている。
認識票 Erkennungsmarke 楕円形をしたアルミやブリキの板で真ん中で折れるようにスリットが入れられている。戦死すると半分は遺体と共に埋葬され、半分は持ち 帰られる。内容は最初に訓練を受けた部隊と個人番号・血液型などで、転属しても内容の更新はされない。
ゾルトブーフ Soldbuch 給与支給帳
ヴェアパス Wehrpass 軍歴手帳
懐中電灯(フラッシュライト) Taschenlampe これも沢山のバリエーションがあるが、本体の裏側に革か金属で作られた服のボタンから吊り下げる為のパーツが付けられているのが特 徴。殆どの物は信号を送る事が出来る様、簡単に付け消し出来るスイッチが付いている。中には赤・青・緑等のカラーフィルターを内蔵している物も作られてい た。
双眼鏡 Doppelfernrohr いわゆる双眼鏡で、バリエーションも多い。
  
武 器 関 係
  
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
拳銃・ピストル 
(P)
Pistole 将校・砲兵・戦車兵・機関銃手などの護身用で、代表的な物にP-08(ルガー)・ P-38 等がある。
騎兵銃・カービン 
(Kar)
Karabiner 本来騎兵用に小型軽量化された小銃の意。 
WW2の主力制式小銃kar98kも騎兵銃として開発された物。
小銃・ライフル 
(GeW)
Gewehr 戦前の小銃も継続して使われたが、ここで是非紹介しなければならないのはG−43自動小銃であろう。開発はヴァルター社でGeW- 41(W)の改良型である。この銃は狙撃専用に開発されたため、着剣装置は付いていない。
狙撃銃 Scharfschuetzengewehr 通常の小銃の中でも特に集弾率の高い銃にスコープを取付け、狙撃用の銃として使用した。
機関短銃・サブマシンガン 
(MP)
Maschinenpistole 拳銃弾を全自動射撃する事が出来る銃で、小型軽量ではあるが、あくまで近接戦闘用である。 
代表的な物にMP-18・MP-38/40 等がある。
機関銃・マシンガン 
(MG)
Maschinengewehr 小銃弾を全自動射撃出来る銃で、攻撃力は大きいが、大型で重いのも特徴。 
代表的な物にMG34やMG42がある。
多用途機関銃・万能機関銃 EinheitsMaschinengewehr 一つの機関銃に様々なアクセサリー等を組み合わせる事で、多目的に使用出来る機関銃。単体では、歩兵の支援火器や車載銃、三脚に付け て対空機銃や精密射撃の出来る重機関銃としても使用出来る。 
代表的な物にMG34・MG42 等がある。
機関短小銃 
(Mkb)
Maschinenkarabiner 小銃の射程と威力をある程度保ちつつ機関短銃の連射機構を取り入れた新しい発想の銃で当初は秘密保持の為MPと名付けられた。現在の 各国主力小火器の原点となっている。MP−43・MP−44等がある。
突撃銃 
(StG)
Sturmgewehr 機関短小銃の別名でこちらの方が有名。
降下猟兵小銃 
(FG)
Fallschirmjaegergewehr 通常の小銃弾を使用し、狙撃から全自動射撃まで出来、更に軽量で頑強という贅沢な銃で、降下猟兵用として開発されたFG-42の事を 指す。前後期の2種が生産された。
手榴弾 Stielhandgranate
Eihandgranate
柄付手榴弾 
卵型手榴弾
地雷 Minen 対人・対戦車等多数のバリエーションが作られた。対人地雷のSマインや対戦車用のテラマイン等が有名。他に金属探知器に反応しない木 製・陶器製の物も作られた。
パンツァーファウスト 
ファウストパトローネン
Panzerfaust 世界初の使い捨て対戦車兵器。成形搾薬弾頭を撃ち出す無反動砲の一種で1944年より実戦配備された。弾頭も3種類の大きさがあり、 射程距離も30・60・80・100mの種類がある。
ワルサー Walther ドイツの代表的銃器メ−カー:ワルサーとして知られているがヴァルターが正しい。PPKやP-38やG-41等が有名。
モーゼル Mauser ドイツの代表的銃器メ−カー:こちらもモーゼルでは無くマウザーが正しい。kar98が有名。
ラインメタル Reinmetall ドイツの代表的銃器メ−カー:各種銃砲を開発生産していたが、代表的な物にMG34がある。
ベルクマン Bergmann ドイツの代表的銃器メ−カー:MP18やMP34などが有名。
エルマ Erma ドイツの代表的銃器メ−カー:日本ではシュマイザーとして有名なMP38・MP40を開発生産した。なお、シュマイザーは技師の名前 であるが、MP38・MP40の開発には関係無い。
ヘーネル Hänel ドイツの代表的銃器メ−カー:Mkb42を開発生産したことが有名。
9mmパラベラム 9mm×19mm Parebellum パラベラムとは戦闘という意味で9mmは弾の経を表している。軍用拳銃用として開発された拳銃弾でP-08・P-38・MP- 38/40などが採用している。
7.92mmマウザー 7.92mm×57mm Mauser 1800年代の終わりにマウザー社が開発した小銃弾、Kar98やMG34・MG42と共に終戦まで使用され続けた。
7.92mmクルツ 7.92mm×33mm Kurz ポルテ社が開発した短縮カートリッヂ使用の小銃弾で、従来の弾頭を半分の装薬で飛ばす弾。突撃銃の開発基となった新しい構想の弾。
弾薬箱(34年型と41年型) Patronenkasten 主にMG34やMG42の弾薬運搬に使用された。50発のベルトリンク6本、300発を収納出来る。
ベルトリンク Zwischenstück für 50 Patronen 機関銃の弾を連結されるためのアイテムで1本に50発の弾を入れる事が出来る。



  
材 質 関 係
  
日本語・通称・略語
解  説
ヘリンボン 布地の織り方の一つで杉綾織りとも言う。夏服や作業服、一部の野戦服の裏地等に使用。
ドスキン 高級なウール地で将校のオーダー服等に使用。
ジャーマンクロス 
(フランネル・フラノ)
織り目の詰んだ起毛したウール地で野戦服等に使用。
ドリル 綾織りの事を表しているが、コットン生地の事を表すときに使われることもある。
帆布 帆船の帆にも使用するコットン地でツェルトバーン等に使用。
レーヨン(人絹) ウールや綿に混ぜて布を織ったり、それのみで布を織った(服の裏地)人工繊維。当時の物は木質繊維が原料で、強度や保温性は良くな かったため、あくまで天然繊維の不足を補う目的で使用された。
合成革・人造革 実際には圧縮したボール紙で作られている。スコップのケースやMGの工具ポ−チ等に使用。
ベークライト 石灰酸とホルマリンから作る合成樹脂。銃剣のグリップやラードケース等に使用。
ヴァルカンフィーバー 紙や布を圧縮硬化処理しエナメル塗装仕上げを施した物で制帽等のツバに使用。
  
コ レ ク シ ョ ン 関 連
  
日本語・通称・略語
解  説
オリジナル いわゆる本物。オリジナルペイント:当時の塗装。
レプリカ 本物を模して作られた模造品、本物と殆ど同じ素材・作りをした精巧な物から、一見して模造と判る粗悪な物まで色々ある。
フェーク 模造品や代用品(似ている別物)を本物と称している偽物。
参考資料その1 ここから下「リリック」までは海外でのアイテムの評価の仕方の一例です。 
これらの評価は業者がしている物で業者により大きく「ばらつき」があります。
デッドストック アイテムのコンディションを表す:全く使用されずに現在まで保存された物で、非常に状態の良い物。塗装で言えば100%残っている 物。
ミント アイテムのコンディションを表す:やはり未使用で殆ど欠点の無い状態。塗装で言えば95%以上残っている物。
エクセレント アイテムのコンディションを表す:殆ど未使用で状態の良い物。塗装で言えば90%以上残っている物。
ベリーグッド アイテムのコンディションを表す:使用の痕跡はあっても非常に良い状態。塗装で言えば75%以上残っている物。
グッド アイテムのコンディションを表す:著しい破損・欠損等が無いだけでは無く、状態も良好な物。塗装で言えば60%以上残っている物。
フェアー アイテムのコンディションを表す:とりあえず、主要構成部品が揃ってはいるが、状態は決して良くは無い。塗装で言えば59%以下しか 残っていない物。
プアー アイテムのコンディションを表す:一部の部品等が欠損しているか、著しい破損がある。塗装で言えば34%以下しか残っていない物。
リリック アイテムのコンディションを表す:かなりダメージがあり、原形をとどめているとは限らない。塗装で言えば殆ど残っていない。
マッチングペア 刻印などで本来揃っているべき物がきちんと揃っている状態。後から程度の良い物同士を組み合わせるなどの手を加えられていない物。
リペイント 後から再塗装する事。大抵の場合オリジナルの色は無視されている。
レストア 生産・使用時の状態に近づけるよう修復する事。特に車両等の場合に良く行われる。
参考資料その2  ここから下「Z3」までは海外でのアイテムの評価の仕方の一例です。 
これらの評価は業者がしている物で業者により大きく「ばらつき」があります。 
Zはder Zustand (状態)の略でZとかZustと表記されています。
Mint ・ No used ミント若しくはデッドストック。 
Z1 V.Good  ベリーグッドはこの様に表記されている。
Z1−2 Good  グッド。 
Z2 普通。 
Z2−3 僅かに劣る。 
Z3 やや劣る。  これ以外は値段も安くなっている事で判断。
参考資料その2の備考 これはドイツの業者の表記ですが、USに比べ実際の状態は1ランク上です。特に革の保存状態は他国より良い事が多いです。反面保存の 為のリペイントも気軽にしてある事があります。
  
そ  の  他
   
日本語・通称・略語
ド イ ツ 語
解  説
DRP Deutsches Reichs Patent ドイツ帝国専売特許
生産者 Hersteller 軍服等のタグに記載されている事がある。コードナンバーで表されている事も多い。
AG Aktien gesellschaft  株式会社
GmbH Gesellschaft mit beschränker
Haftung
有限責任会社
Werk Werk 製作所
Fabrik Fabrik 製作所
RB. Nr Reichsbetriebsnummer 国家工場番号:工場地名を番号で表した物で被服や装備にスタンプや刻印された。
BA Bekleidungs Amt 被服検定の意。LBA40であれば空軍被服検定1940年。WB44陸軍被服検定1944年。いずれも被服の内装にスタンプされてい る。
LAGO Landes Lieferungs Genossenschaft 州供給組合:被服等の製造社の組合
BEVOベボタイプ  BEVO-WUPPERTAL 様々な機械刺繍の徽章類に見られるが、機械織り徽章の製造会社ハンドファブリック・エヴァルト・フォルシュティアーのヴッパータル・ バルメン社の製品であることを表している。BEVOは同社の登録商標。
WaA Waffen Amt 兵器局の意:銃などの兵器や個人装備類に打刻されている刻印で鷲のマークの下に数字と組み合わせてある。数字は工場毎に割り当てされ ているコードを表している。軍が認めた民間のスタッフによる検査に合格した製品に打刻されているため、これがあると「軍用品」であるという事になる。
   
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