ここでは軍装に関する「こぼれ話」を掲示板から抜粋して加筆再録しています。
続 ミ リ タ リ ー こ ぼ れ 話
 
ここでは、過去掲示板に書き込まれた「こぼれ話」等を一部加筆して再録 しています。
こぼれ話7

1950年代の小説「08/15」(ハンス・L・キルスト)を翻訳された方は桜井正寅先生(大学時代隣のクラスが桜井先生担当)他の方 々ですが、すでに「歩兵突撃章」、「白兵戦章」などの記述が見えます。「ドイツ黄金十字章」というのもありますが。 

投稿者:08/15  投稿日:01月28日(木)

勲章等の訳語は結構難しい物で、このあとも数回に亘って話題にはなっています。

こぼれ話USA

1970年代初期にハリウッド・ブルヴァードに事務所を構えていた軍装店"Hollywood Military Hobbiies"の店主ロジャー・スチールは「ラブ・キャンプ7」という収容所のもののポルノ映画にWH将官の役で出ていて、XXなことや○○な事をし ていました(笑)。なぜ私が知っているかと言うと若気の至りで見たからです(((^^;。 
事務所に行ったら「これ、俺だ。」と言って1965年(?)ころの"Stern"(違う雑誌かもしれない)誌を見せてくれました。 
"Die NS-Sammler"(ナチ・コレクター)という特集で、彼がゲーリンクの制服を持って写っておりました。本物かどうか知りませんよ。 
でもその時「これ、買わない?」と奨められたアルフレート・ザールヴェヒター海軍上級大将の外套は本物だったと思います。こんなブローカー的な人が当時の アメリカにはいたんですね。 
先日我が家の迷宮から発掘された1971年の"Militaria"誌(今のフランス版と違うものです)に彼の店の広告を発見して懐古にふけりました。  

投稿者:08/15  投稿日:01月29日(金)

映画の情報ですが
<08/15様> 
私が時々出入りしているアメリカで馬鹿映画だけを専門に売っている業者がいるんですがそこで、ベスト50を取ると、なぜか「ラブキャンプ7」がトップなん です。馬鹿映画界の名作なんでしょうか? 

投稿者:サワタリ  投稿日:01月30日(土)

>こぼれ話USA

USAって、本当に色々な話が出てきますネ。それにしても、ポルノに軍装品店のオヤジが出演とは・・・・ 
そういえば、ヒトラーの帽子もオークションに出た事がありましたね。どう考えてもロシアの物の方が「本物」の可能性は高い様な・・・ 

投稿者:STEINER  投稿日:01月30日(土)

こぼれ話USA2
>ヒトラーの帽子もオークション 
一時ヒトラーのブラウンシャツ(EKとか戦傷記章など付)と帽子(帽章のない初期のもの)を持っていたのがNY州バッファローにあったMohawk Armsという店。ここはUSの店には珍しく全品オリジナル保証をしていました。ちょっと高めでしたが、割合良いものが出るので当時の仲間ともども何回か 付き合いました。 
リッベントロップのSS大将の皮外套が出て、友人が100万で交渉したら150万で他に売れたってこともありました。 
もしOKと言われたら本当は困ったんですがね。 
「良い仕立の軍服って右袖の方が少し長くできている」などという知識を授けてくれたのもここです。ほんとかいな。 
こぼれ話の方ですがこの店に頼まれて中田商店編「大日本帝国陸海軍軍装と装備」が発売直後に翻訳をしたことがあります。何箇月もかかって全写真の説明をつ け、誤りまで訂正して僅か$50(当時1$=\300弱くらい?)もらいました。もちろん素人訳ですから(笑)のレベルですが、後日USのカタログでこの 本が「英文説明付き」で売られているのを発見。まさか私の「超訳」じゃあるまいな(笑)。 

<サワタリさん> 
こんにちは。いつもUSの貴重な情報、ありがとうございます。"LOVE CAMP 7"、ちゃんとIMDb(映画のDB)にも入ってますね。軍装品店のおやじロジャーもキャストに名前が出てます。 
実は私軍装や戦争映画の他にそちら方面の映画にも造詣が・・・(恥)。1972年に初めてSFに行ったときまず書店でOSPREY社の"The Panzer Divisions"を購入し、次はミッチェル兄弟の直営映画館(今でもあるかな)に駆けつけたぐらいですから・・・。 
しかし、USではそんなに評判が高いのですか(笑)。この監督、いつも自分の女房を出演させるという悪癖が・・・。 
ロジャーが出たのに軍装の考証がなっていません(笑)。これは彼の店の品揃えみたいなもんか。 

投稿者:08/15  投稿日:01月30日(土)

こぼれ話8(そろそろネタ切れか)

前回書いた「大日本帝国陸海軍 軍装と装備」に帝国海軍大佐のドイツ製!通常礼装(フロックコート)が載っています。あれは1970年代に当時八重洲にあった西洋骨董店「古典屋」から出 たものと思います。"Deutscher Offizerverein,Kiel"というテーラータグが確かついておりました。 
私の当時持っていた(実はまだ持っている)ドイツ海軍中尉の外套と全く洋服店でビックリしたものです。 
ドイツ海軍の正装と同じ形式ですからまだ作りやすかったのでしょうね。 

あともう一例、日暮里の日本軍専門の軍装品店で見たのが帝国海軍士官の第二種上下(夏の白麻服ですね)。 
服は日本製ですがボタンがなんと"Assmann"の「A」のマークが刻印されているドイツ海軍のものでした。 
やはり駐在武官のものとのことでした。・・・買っとけばよかった(惜)。 

大島駐独大使(陸軍中将)の写真を見ると外套が全くドイツ軍カットです。きっとあちらで仕立てたものでしょう。 

投稿者:08/15  投稿日:02月01日(月)

>こぼれ話 
>"Deutscher Offizerverein,Kiel"というテーラータグが確かついておりました。 
流石に海軍さんはお洒落ですね! 
>(実はまだ持っている)ドイツ海軍中尉の外套と全く洋服店でビックリしたものです。 
今度是非拝見したいものです。 

>服は日本製ですがボタンがなんと"Assmann"の「A」のマークが刻印されているドイツ海軍のものでした。 
"Assmann"は海軍のボタンも作っていたのですね。 
私のSS下士官・兵用バックルも1ヶは"Assmann"で作られた物です。 

投稿者:STEINER  投稿日:02月01日(月)

こぼれ話9

「騎士鉄十字章を買った」と最初にメディアに書いたのが故佐貫亦男氏。昭和30年代後半の「航空ファン」だと思いました。写真があって 1957年版のRKでしたが、戦時中ドイツにおられた氏は戦後版であることは先刻ご存知のことです。3,000円で買われたとのこと。 
"アフリカの星"マルザイレの思い出が書いてあったと記憶しています。 
そのRKを売っていた店はベルリンはシャルロッテンブルクの"Die Ordens-Sammlung"で、ここの店主は勲章研究・収集界では有名なクルト=ゲルハルト・クリートマン(あっ表記直さないで こだわりが・・・)博士。 

後日この店に「カタログ送ってくれ」と手紙を書きました。来たのは帝政を除くとHJのガウ・ジーガーバッジとかのマニアックなものばか り。歩兵突撃章が欲しかったんだけどなあ。 

投稿者:08/15  投稿日:02月02日(火)

"アフリカの星"マルザイレとか、(あっ表記直さないで こだわりが・・・)とあるのは、この頃ドイツ語のカタカナ表記が掲示板の話題だった為です。

こぼれ話10

>ドイツのオークション
「シュテルン」誌の記者というサラリーマンのくせに、160,000DMで「カリン?世号」という元H・ゲーリンクのヨットを買ってしまった41歳のゲル ト・ハイデマン(あっ表記、直さないで)はレストアと維持の費用に困窮し、1978年6月に前回お話したオークション業者のカタログにこのヨットを 1,100,000DMで載せました。しかし売れなかった・・・。 
ここから「ヒトラー偽日記事件」が始まります。この事件を描いた「ヒトラー売ります」(ロバート・ハリス著朝日新聞社1988)は、騙す者もそれを信じた ものも軍装品コレクターで、ドイツの軍装品収集界事情が面白く描かれていて絶対のお奨めです。 

投稿者:08/15  投稿日:02月03日(水)

>元H・ゲーリンクのヨットを買ってしまった41歳のゲルト・ハイデマン 
ウーンあと二十数時間で私も41歳だァ(関係無いか)
>レストアと 維持の費用に困窮し、
日本では、バブルの頃に購入されたキューベルヴァーゲンが同じ様な目に・・・
>騙す者もそれを信じたものも軍装品コレクターで、ドイツの軍装品収集界事情が面白く描かれていて絶対のお奨めです。
騙したのがユダヤ人では無いのですね(笑) 是非読んで見たいです。 

投稿者:STEINER  投稿日:02月04日(木)

こぼれ話:「ドイツ軍装品はデパートで」 

かつて渋谷の西武百貨店B館(かな。東京電力に近い方)には常設の軍装品売場があり、日本軍(陸軍の軍服とか大礼服)やドイツ軍(!) の軍装品を売っていました。憶えているのはアフリカ軍団の防署帽で、汗皮に"Made in Germany"だかのスタンプが捺してありました。この帽子、程度も良くちゃんと両側にシールドも付いていたんですが、手に取って見られる所に置いて あったので、陸軍の鷲章が無くなり、三色の国家章が無くなり・・・行くたびにだんだんひどくなって来ていました(笑)。この他にHJの陸軍補助員の帽子と かも置いてありました。 

常設ではなかったが、思い出の三越「大ドイツ展」。事前の噂が凄く、ドイツで大量に買いつけた軍装品の逸品が出るというので期待十分。
仕事の都合で開店時でなく昼休みに行ったらめぼしいのは野戦電話だけでした。蓋の裏の"A=Anton・・・"とかのご説明も空しい。 

後から聞いたら事前に外商を通じて買った奴がいたということですが、本当かどうか。
未だにどんな"逸品"があったかよくわかりません。 

投稿者:08/15  投稿日:02月06日(土)

>こぼれ話 
>常設の軍装品売場があり、日本軍(陸軍の軍服とか大礼服)やドイツ軍(!)の軍装品を売っていました。
そんな事があったのですか(笑) 

>憶えているのはアフリカ軍団の防署帽で、汗皮に"Made in Germany"だかのスタンプが捺してありました。
>この帽子、程度も良くちゃんと両側にシールドも付いていたんですが、手に取って見られる所に置いてあったの>で、陸軍の鷲章が無くなり、三色の国家章が 無くなり・・・行くたびにだんだんひどくなって来ていました(笑)。 
そういえば、昔ある軍装品店で、服のボタンを盗まれて困っていました。 

>常設ではなかったが、思い出の三越「大ドイツ展」。事前の噂が凄く、ドイツで大量に買いつけた軍装品の逸品が
>出るというので期待十分 
私も行きました(笑) 
>めぼしいのは野戦電話だけでした。 
私も見ました(笑) 

投稿者:STEINER  投稿日:02月07日(日)

>三越「大ドイツ展」 
この前だか後だか、「デンマーク王室展」というのが日本橋三越でありまして、デンマーク国王がプロイセンを訪問した時の "Leibhusarenregiment#1"(合ってるかな?要するに近衛軽騎兵第一連隊)の名誉連隊長(大佐)の軍服が展示されてました。
あの長生きな、V・マッケンゼン元帥がヒトラーと一緒に写っている写真で着ている華麗な「髑髏軽騎兵」の軍装です。古今東西ありとあらゆるドイツ軍の軍服 の中で最も高価なあの服の、まさか実物を見られるとは・・・。 

投稿者:08/15  投稿日:02月07日(日)

こぼれ話:「コレクターのための英会話講座(笑)」 

・・・本職の方がいるらしい(笑)当サイトで、なんてゴーマンなネタ振り。
はいっ、「布製ドイツ十字章」を英語で言って下さい。
"Cross German Cloth"ん?もう間違えましたね。"Cloth German Cross"ですね。・・・発音して見てください。
できれば西海岸風に。舌を噛んだり噛まなかったり、上げたり上げなかったり。
結構気を使います。これが完璧にできれば、もう女房以外怖いものはありません。 

サンタ・モニカの軍装品店でかつて「ア☆☆☆」に置いてあった陸軍将官用の戦車服(11PM?ふっ古い?にも登場した。皆さんおぼえて ますかあ)の説明を必死にしている私でした。
 "You mean cloth German cross on the breast?And general's tabs on the collar?" 
「欲しいな。金はあるんだ」ってえのが店主のセリフ。 

・ ・・やはり原語の「ドイッチェス・クロイツ」の方が重々しくていいな。
この店、1965年ころの「GUN」誌に紹介されてます。 

投稿者:08/15  投稿日:02月08日(月)

>これが完璧にできれば、もう女房以外怖いものはありません。 
女房が怖くなくなる英会話も教えて下さい(笑) 
>"You mean cloth German cross on the breast?And general's tabs on the 
>collar?" 「欲しいな。金はあるんだ」ってえのが店主のセリフ。 
ロンドンの軍装品店でカイルホーゼ(解らない人は用語集参照)を買った時の話。 
あまりに汚いズボンに閉口しつつ、他に在庫は無いか?と聞きたくてstockという単語が頭に浮かんだ物の 
どう言ったら良いのか解らずthis type・・・only one?とめちゃくちゃな会話をした事を思い出しました(苦笑) 

STEINER  投稿日:02月09日(火)

サイズネタでこぼれ話:

昔、海外の軍装品店で軍服、帽子のサイズを書いてあることは希で(必ず書いてある店もあったけれど)、着用派が多い日本ではちょっと不 便な状況でした。(最近良くなったのは鉄帽の説明で、シェル○○、ライナー○○とあるのは便利です)いちいち問い合わせるのも面倒だし・・・。  
そこでわれわれ(私トート機関員、油屋の若旦那、宝石屋)が編み出したのが、カタログの写真からサイズを類推する方法(笑)。 
何も難しい理屈はいらないので、全体のバランスを見るのです。ま、例えば帽子の場合帽章のサイズは同じですから、異常に帽章の大きく見えるものは大体55 くらい(う?んドイツ人、頭小せえなあ)。 
新しいカタログが到着すると3人集まって、「このヘルメットはせいぜい56くらい」とか、「この上着はUSサイズ39と見たね。」 「おっ買いましょう。」などとやってました。まず100発90中(謙遜してます)。楽しかったなあ。 

 Ron Manionが最初にV-MATに来た時の感想は、やはり着用派の跋扈で(笑) 
「私は2人のヒトラーに会った」と通信に書いてありました(笑)。 

投稿者:08/15  投稿日:02月10日(水)

連続こぼれ話 
フリートリヒ大王のおやじフリートリヒ・ヴィルヘルム一世は大男が好きで、身長2m以上の男を見つけると手当たり次第ポツダムの兵営に連れ込んだ。ピョー トル大帝は 200人の大男を贈り物にしたそうで・・・。 
これが「ポツダムの巨人軍」。服のサイズ52以上、帽子60cm以上だったりして。
・・・ライプシュタンダルテよりでかい。 

投稿者:08/15  投稿日:02月10日(水)

ヘルメットのサイズ(笑)

昔、と あるミリタリーイベント会場にフィンランド軍使用のドイツ製ヘルメットが大量に出ていたときの話で、店員曰わく「被ってみな よ!」被る前にライナーを見るとサイズスタンプ55とか56ばかり・・・「57か58はありませんか?」と聞くと「何とか被れるんじゃあないかな?被って みなよ!」彼は人の頭に強引にヘルメットを乗せて「駄目か!一度入ればこっちのもの!脱げなくなればお買いあげだったのに!」 
だって・・・私は孫悟空ではありません、18歳の夏のお話でした。 

<08/15殿> 
>カタログの写真からサイズを類推する方法(笑)。 
皆さん考える事は似ていますね(笑)私もそれで笑った事があります(悲) 
>まず100発90中(謙遜してます)。楽しかったなあ。 
凄い的中率ですね(笑)私の場合帽章を目安にしたら帽章がレプリカで(大笑) 
>Ron Manionが最初にV-MATに来た時の感想は、やはり着用派の跋扈で(笑) 
>「私は2人のヒトラーに会った」と通信に書いてありました(笑)。 
しかも、出来の悪い「影武者」とは書いてありませんでしたか?(爆) 

投稿者:STEINER  投稿日:02月10日(水)

・・・昔話でもしましょうか。

英国の軍装品店はアメリカと異なり、オリジナル保証が原則でした。 
前回お話したFormanもそうでしたが、長い間にはいろんなことがありまして、例えば"SS-Fallschirmja(e)ger"なんていう袖章が 「チェコで発見されたもの」なんて出たことがありましたが、あれって存在しないんですってね。 
でも、陸軍M35ダブルデカールの鉄帽とか空軍将校軍帽とか日本の勲章類とか、海外で「足を向けて寝られない軍装店」の筆頭でした。最初は住所がバーミン ガムだったのに、ロンドンへ移ってそれもピカデリーからメイフェア(ロンドンの田園調布か松涛)になったらお値段が合わなくなって・・ 
経営も息子のエイドリアンに変わって、「ゲーリンクの鉄十字大勲章(ゲーリンク自身の作ったレプリカ)」、「ヴィクトール・ルッツェ(SA二代目参謀長) のSAケピ」、「デーニッツの勲章略綬」なんてものが出るようになって疎遠になってしまいました。 
しかし「ゲーリンクの・・・」が出た特別セールの時(他にも逸品ぞろい)、価格が?、$、円(!)の三本立てになっていた。 
誰か日本で買った人がいるのかしら。 

投稿者:08/15  投稿日:02月14日(日)

<08/15殿> 
いつも素敵なお話をありがとうございます。 
四方山話のコンテンツで是非今までの「こぼれ話」を使わせて頂きたいのですが、如何でしょう? 
>例えば"SS-Fallschirmja(e)ger"なんていう袖章が「チェコで発見されたもの」 
>なんて出たことがありましたが、あれって存在しないんですってね。 
アハハハ(乾いた笑い)実は一本持っているんです。 将校の勤務服が欲しくて買ったら付いていました(大笑) 
勿論服は良い物でしたがカフは正真正銘の偽物です・・・・ 

>しかし「ゲーリンクの・・・」が出た特別セールの時(他にも逸品ぞろい)、 
>価格が?、$、円(!)の三本立てになっていた。誰か日本で買った人がいるのかしら。 
15年位前、ある所で話題になっていました。もしかするとM氏が買ったかもしれません(大笑) 

投稿者:STEINER  投稿日:02月14日(日)

 
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17.Oct.1999 公開
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