ここでは、オーパーツの隠し方について提案しています。
   
 
はじめに

リエナクトメントを行う際に、やり出すと意外に奥が深いのが、そのイベントの設定(時代・場所)には存在しない物、所謂オーパーツを身の回りから排除、もしくは隠す事ではないだろうか?。
既に、その様な事は「当たり前!」と言われるベテランリエナクター諸氏もおられるだろうが、リエナクトメント・ビギナーである私がやってみたり、会場で見て「なるほど!」と感じたオーパーツの減らし方と隠し方を紹介したい。

   


 

事前準備
 
リエナクトメントの会場に、「そもそもオーパーツは持ち込まない」と言うのが理想だろう。しかし、これが意外と難しいのもイベントを経験した参加者の偽らざる感想ではないだろうか?。

それというのも、普通の兵士の持ち物は、背嚢と衣嚢(もしくは、リュックサック)に入る量に限られており、それ以外の物は部隊装備であって個人が携行しない事が多いのだが、輜重段列が無くて部隊から物品の供与が無いイベントでは、部隊装備や補給物資等を参加者が用意するからだろう。特に糧食配布の無いイベント等では、どうしても通常兵士が持ち歩く以上の物を持ち込む事になる。
そこで、まずはオーパーツを減らす事(誤魔化す事を含む)に挑戦してみた。

上の画像は代用品と自作したアイテムの一部である。

 
塗装する

 
中性洗剤入れ

イベント中に、飯盒等を洗うのに中性洗剤を持参した。

この器の正体は空になった塗料の溶剤用ボトル。

紙ラベルを剥がして、ラッカー塗料で塗っただけであるが、中性洗剤の容器がそのままの状態であるより目立たない。

利点は、廃物利用で時間も差程掛からない。

欠点は、このボトルの材質が塗料の付きが悪く、剥がれやすい事・・・。

なお、形状に関しては全く資料性が無いので、あしからず。

ラベルを貼り替える

ドイツワイン

たとえリエナクトメントと言っても、夜の宴会が無くてはチョット寂しい・・・。

ビールは瓶の形が当時と変わってしまっている物が多い上、私は当時のビールのラベルを持っていなかった・・・。

そこで、当時のラベルを持っているワインに着目。

ライン河産の茶色の瓶とモーゼル河産を示す緑色の瓶は、当時と変わっていないので、今回は産地と使用しているブドウの種類も、ラベルの記載と合わせる事にした。

画像左:ライン河流域は、ワインの産地として北からミッターライン、ラインガウ、ラインヘッセン、ラインファルツとあるが、ラベルに記載されているラインヘッセンのワインを使用。

画像右:モーゼル河流域(モーゼル・ザール・ルーヴァ)の方は、畑の所在地であるベルンカステル村の記載と同じワインを使用した。

ブドウの種類は昔ながらのリースリンク。

製造年は1942年の帯ラベルを自作したので、1943年以降の設定イベントに使用可。

当時のラベルをレーザーコピーして貼っただけではあるが、これで宴会後の空き瓶も、単なるゴミでは無くなる。
バッテリー

前線の兵士達が、夜間自由に懐中電灯やランプを持ち歩いていたか?と問われれば、それは否!である。

しかし、夜間の宿営地内を歩く時には、ついコレに頼ってしまうのは私だけでは無いだろう。

当時の4.5Vバッテリーとして使える便利なこの電池BOXにも、自作ラベルを貼ってみると悪くない。

つい予備バッテリーを置いたとしても、オーパーツには見えにくいと思うのは自己満足か・・・と言うのも、リエナクトメントを突き詰めれば、時代だけ整合性があっても、その場にある物か否かでオーパーツになりかねないからである。
 
塗装し、ラベルを貼る

 
ランプ用灯油缶

上のバッテリーでは、少々ストイックなリエナクター的発想を書いたものの、夜間に色々な所を徘徊したくなる私は、ランプ用の灯油も持参したいので・・・

これは缶入りで売られているランプ用灯油であるが、当時の携行缶は所有していないし、危険物でもあるので、缶を塗装して自作ラベルを貼ってみた。

ラベルの文字は、”Lampenöl:灯油”だけではチョット寂しかったので、”Kersin:灯油”としつこく記載。

出しっぱなしにするつもりも無かったので、Wehrmachtなんちゃら、とか年号も入れずにあっさりと。

決してリアルな出来では無いが、買って来たままの状態とはかなり趣は違うので、たまたまランプに給油する瞬間を目撃されても、差程恥ずかしく無いと思う。

当時の物を再現、もしくは当時風の物を作る

塹壕ロウソク

これは是非とも実際に使ってみたいと言う思いで作ってみたが、試作品は点灯後しばらくすると溶けたロウが漏れたりして、かなり苦労した。

使ってみて、意外な不便さを知ったが、苦労以上に得る物も多かった。

因みにランプや懐中電灯よりは、兵士達の身近にあったロウソクではあるが、本来コレも部隊の指示無く好き勝手に点灯する物では無い。
 
マッチ

ランプ用灯油、塹壕用ロウソクと来れば、やはりマッチは外せない。

当時のマッチ箱は、薄くスライスした木の板を、紙で巻いて作られていたが、現在日本で木箱入りマッチは生産されていない。
しかし、サイズが同じ紙箱入りマッチに、当時のマッチ箱をスキャンして作った紙を貼ってみると、思った以上に見栄えがした。

しかし、1943年の倹約令以後、マッチの長さが短くなったので、当然マッチ箱の長さも短くなり、画像左のマッチは軸を全て切りつめるのが少々面倒だった・・・。
サッカリン

これも実際に使ってみたくて作ってしまったアイテム。
サッカリンは砂糖の500倍の甘さを持つノンカロリーの人工甘味料で、当時の兵士達にもお馴染みだった物。

そして、私の年代にはサッカリンは懐かしい味でもある。

元ドイツ軍兵士だった方に聞いた、「甘い物が嬉しかった。」の言葉が印象に残っていて、コレクションである実物のサッカリンの、劣化した紙袋から漏れたサッカリンを舐めた事があるが、思う存分使うには、やはりレプリカが必要である。

と言う事で、食品衛生検査合格品のサッカリンを購入して、実物をスキャンして作った紙袋に入れてみた・・・が、このサッカリンは500g入り、作った紙袋は1.25g入りなので、実に400袋も作れてしまう・・・と言う事で、日々サッカリンを入れてコーヒーを飲んでいる。

代用品を使う
 
ツェルトバーンの付属品

これらは戦後の同形状や似た形の物、もしくはレプリカである。

実物を所有しているか否かは別として、気兼ねなく使える代用品はやはり便利である。

テントポールは戦後同型品、ロープはレプリカ、ペグは西独軍用で、形状は異なるものの、リエナクトメントで違和感が無い物は大いに活用したい。
飯盒

これらは戦後のベルリン警察で使用されていた飯盒で、リエナクター諸氏にはお馴染みのアイテムだろう。

ただ、オリジナルの状態はグレーに塗装されている為、そのまま使用するには抵抗がある。

コレは、嘗てアームズマガジンに連載記事を書いていた頃に、撮影用やイベント用として入手した物であるが、二次戦時の飯盒の色に塗装した。

会場にて隠す
 
カセットコンロをレンガで隠す

これは、御殿場SVGNET主催の「COMBAT!6」で作った釜戸もどきである。

カセットコンロの廻りにレンガを置いただけであるが、リエナクトメントと言っても直火は禁止されているケースが多く、風に弱いカセットコンロの風よけとしても有効だった。

強いて言えば、このレンガは重くて持ち運びに若干難がある事だろう。

しかし、一度購入すれば何度でも使用出来るので、財布には優しいアイテムとも言える。

因みにこのレンガは近所のホームセンターで売っていた、ベルギーレンガである。
布バケツは小物入れに

会場でオーパーツを隠すのに、まず思いつくのはフタ付きの木箱ではないだろうか?。

事実、ドイツ軍は多量に多種の木箱を使用していたのだが、野営している写真にはあまり写っていない。
と言うのも、弾薬箱は弾薬保管場所に、糧食運搬箱は野戦調理部隊等が管理しており、どこに置いても良い物では無かったからである。しかも、ドイツ軍用の木箱は再使用が基本なので、空き箱も回収されてしまうのだ。

そこで野営地の写真にも登場する、布バケツを使ってみた。
これが思った以上に便利で、日用品の全てを収納する事が出来た。

木箱を否定するつもりは無いので念の為・・・
洗濯物袋はゴミ入れに

自分で糧食を用意すると、どうしてもゴミが出る。 

特に肉類等の生ものを全て裸にしてしまうのも衛生的に問題があるので、私はゴミ袋を隠す事にした。

写真は、ビニールのゴミ袋を入れた洗濯物袋である。

この布袋は大容量で、45リッターのゴミ袋も楽に入れる事が出来る大きさだ。実際には小さなゴミ袋を使う度に口を結んで入れた方が、アリなどの進入を防げて良かった。
 
オーパーツ用ツェルトを設営

これはイベントで糧食班を担当した時に、食材とオーパーツを入れる為に設営したツェルトバーン。 

食材用木箱の準備が出来ない場合には、ダンボール箱やクーラーボックスごと隠せる倉庫として有効な方法であった。
 
オーパーツを減らすにあたって

軍隊では、整理整頓の徹底が求められる。整理整頓とは必要な物と不要な物を選別し、不要な物は処分し、更に必要な物は決められた場所に保管する事を意味する。しかし、前述の様にリエナクトメントに於いては、やむを得ない理由から個人の持ち物が実際より多くなる傾向がある。そこで、最初から全てに完璧を目指したとしても無理が生じる事があるので、各自テーマを決めてオーパーツを減らしたり隠す努力をしてみると、徐々にコツがつかめてくる様に思う。

  
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28.Spt.2013 公開
27.Oct.2013 更新

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